疑惑報道
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1999年、月刊誌「噂の眞相」5月号が「高検検事長が愛人ホステスを公費出張に同伴し偽名で宿泊、愛人と別れる際には慰謝料をパチンコ業者に肩代わりさせた」という女性スキャンダルをスクープとして報道し、朝日新聞が同年4月9日付でこれを引用する形で一面トップ記事としたことから主要新聞、スポーツ紙、週刊誌も大々的にこの問題を報じ、混乱の責任をとらされる形で辞任に追い込まれた。女性スキャンダルがここまで大きくなった背景には、時の法相・中村正三郎が指揮権を発動しようとするなど権力の私的行使により辞職するなど法務省・捜査当局に対する世間の厳しい風当たりや、ゴシップ誌の「噂の真相」を新聞が引用する形で一面記事にするという極めて異例な報道展開であったことも一因にある。またこの疑惑の内部調査を担当した堀口勝正が「浮気はあったかもしれないが、みんな浮気を活力にしている」「三流雑誌の記事を一面トップに引用するなんて追い落としの謀略だ。朝日新聞は謀略新聞だと思っている」といった発言をしたとされることが取り沙汰され火に油を注ぐ結果となってしまった。菅沼栄一郎などは「情報公開しろ」とニュース番組で執拗に責め立てた。後に問題となった検察庁の調査活動費流用疑惑は則定スキャンダルにもつながっていると指摘する検察関係者の声もある。2001年には保坂展人が、国会に提出した質問主意書の中で、則定の女性との交際に調査活動費流用があったかについて質問している。なお女性の堕胎費用を肩代わりした件については、最高検は調査で「則定が自分の口座の小切手を使っていたことが判明したことで調査活動費を流用したわけではないことが確認された」としている。
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