生成と収量とは? わかりやすく解説

生成と収量

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/19 06:05 UTC 版)

ウラン236」の記事における「生成と収量」の解説

大部分原子炉では、核分裂性同位体であるウラン235燃料物質として使われている。熱中性子を1個吸収したウラン235は、約83%の確率核分裂起こすか、または約17%確率核分裂起こさずガンマ線放出してウラン236になるかという、2つ運命どちらかをたどる。従って、中性子吸収したウラン235数量対すウラン236収量はその約17%であり、核分裂数に対す収量は約22%ということになる。これに対して核分裂生成物 (fission product) の内の、最も存在比大きな同位体セシウム137ストロンチウム90テクネチウム99であり、これらの核分裂数に対す収量は、各々6%から7%の間である。中寿命(10年以上)と長寿命核分裂生成物全体の、核分裂数に対す収量は約32%であるが、中性子捕獲により原子核改変するため、使用済み核燃料中の残量はこれよりやや少なくなる2番目に最も利用されている核分裂物質であるプルトニウム239も、熱中性子吸収した際には同様に核分裂する場合としない場合がある。核分裂しなかった場合生成物プルトニウム240であるが、これは原子炉級プルトニウム (軽水炉使用済み核燃料再処理して得られるプルトニウム) の組成大きな部分占める。プルトニウム240半減期 6561年でアルファ崩壊し、ウラン236になる。閉じられ核燃料サイクルにおいてはプルトニウム240大部分は、崩壊する前にさらに中性子捕獲し核分裂起こすことになるが、放射性廃棄物として廃棄される残渣は、数千年に渡って崩壊しながら放射線を出すことになる。

※この「生成と収量」の解説は、「ウラン236」の解説の一部です。
「生成と収量」を含む「ウラン236」の記事については、「ウラン236」の概要を参照ください。

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