生成と分解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 02:19 UTC 版)
濃硝酸と濃塩酸を混合すると、以下の反応により塩化ニトロシル(NOCl)と塩素と水が生成される。 HNO 3 ( aq ) + 3 HCl ( aq ) ⟶ NOCl ( g ) ↑ + Cl 2 ( g ) ↑ + 2 H 2 O ( l ) {\displaystyle {\ce {{HNO3(aq)}+3HCl(aq)->{NOCl(g)}\uparrow +{Cl2(g)}\uparrow +2H2O(l)}}} 王水の成分は揮発性であり、調製してすぐの王水は無色だが、数秒で橙色に変わる。揮発性の成分が全て王水から揮発すると、王水としての性質はなくなる。また、塩化ニトロシルは、一酸化窒素と塩素に分解する可能性がある。 2 NOCl ( g ) ⟶ 2 NO ( g ) ↑ + Cl 2 ( g ) ↑ {\displaystyle {\ce {{2NOCl(g)}->{2NO(g)}\uparrow +{Cl2(g)}\uparrow }}} この解離は平衡制約であり、王水の煙には塩化ニトロシルと塩素のほかに一酸化窒素も含まれている。一酸化窒素は大気中の酸素と容易に反応するため、生成される気体には二酸化窒素(NO2)も含まれる。 2 NO ( g ) + O 2 ( g ) ⟶ 2 NO 2 ( g ) ↑ {\displaystyle {\ce {{2NO(g)}+{O2(g)}->{2NO2(g)}\uparrow }}}
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