現況と懸念事項
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/27 23:25 UTC 版)
「松尾鉱山跡地の森林化」の記事における「現況と懸念事項」の解説
鉱害の発生源対策であった緑化工は、捲いた外来牧草が勢力を弱めた荒廃地に、牧草の種に紛れ込んでいたと考えられるブタナ、コウリンタンポポ、フランスギクなどが随所で群生し始めていた。種のついた綿毛が風に乗り、国立公園の特別保護地区にまで侵入し、貴重な植生を攪乱する恐れがあるため、地元の公共団体も支援する「外来雑草除去作戦」が毎年行われるようになり、公園管理上からも早急な除去駆除対策の確立が求められていた。だが、期せずして同じ頃に植樹活動が始まった。日照と荒廃地を好み、陽光性とも攪乱依存種とも言われる外来雑草群は、年々森づくり活動が盛んになり、成長した木の影が地表を覆うようになるにつれ姿を消し、「外来雑草の元凶は鉱山跡地だ」と指摘されることはなくなった。 鉱滓の山が外来牧草により緑化され衰退し、植樹された苗木の中から、厳しい環境のもとで生存競争を生き抜いたミヤマハンノキやアキグミなどの先駆種の木々が森を蘇らせている。「ここが先駆種の森なのは不自然だ、ブナ・ミズナラなど本来の植生の自然林に還すべきだ。」という議論がある[要出典]。 荒廃した鉱山跡地は時代を経て様々な植生の姿を映してきた。しかし、鉱山跡地が鉱害発生源対策として莫大な費用と労力を投じ、鉱滓の山を重粘土で覆った特殊な山である事実は看過できない点である。そこにブナやミズナラといった直根性や深根性と言われる種類の樹木が生えた場合、粘土層が穴だらけにならないかといった懸念が存在する[要出典]。
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