現代将棋(コンピュータ将棋隆盛以後)
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「大住囲い」の記事における「現代将棋(コンピュータ将棋隆盛以後)」の解説
その後、コンピュータ将棋ソフトが立て続けにプロ棋士に勝利を収めるようになり、プロ棋士の間でもバランス重視の陣形が見直されるようになった。例えば、土居矢倉や天野矢倉、雁木などの陣形が再び採用され成果を上げたことや、居飛車党の棋士が四間飛車や4三銀型の三間飛車に対してelmo囲い急戦を多用し成果を上げるようになったことが挙げられる。このように、プロ棋士の間でバランス型の囲いが再注目されている。そのような状況の中、2018年には藤井聡太が糸谷哲郎に対して、2020年には佐藤康光が羽生善治に対して、それぞれ大住囲いに自玉を囲い、いずれも勝利を収めている。(▲藤井-△糸谷戦は居飛車で、▲佐藤-△羽生戦は角交換振り飛車で、大住囲いが採用された。) 2020/02/27順位戦△ 羽生善治持ち駒:なし 持ち駒:角、歩▲ 佐藤康光図2-5 角交換振り飛車での大住囲い 2018/03/22王座戦二次予選△ 糸谷哲郎持ち駒:角 持ち駒:角、歩▲ 藤井聡太図2-6 居飛車での大住囲い こうした中で、大橋貴洸は、玉を7二(3八)の位置で囲う四間飛車を採用して実績を上げており、これをテーマにした棋書が2020年に発売された。大橋は、その棋書の中で耀龍四間飛車戦法を読者に紹介する際、玉を大隅囲いに囲った局面を基本図に用いてその優秀性を読者に語っている。 図2-7 ノーマル四間飛車での大住囲い 2020年8月の棋戦では折田翔吾が折田新手を披露してプロ棋士としての初勝利を飾っている。2020年には耀龍四間飛車などの7二玉型の四間飛車が流行するようになった。2021年4月、第48回将棋大賞が発表され、大橋貴洸が耀龍四間飛車で升田幸三賞を受賞した。
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