特別掃海隊の編成へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 09:16 UTC 版)
「日本特別掃海隊」の記事における「特別掃海隊の編成へ」の解説
一方、国連軍司令官マッカーサー元帥は、仁川に続いて元山への上陸作戦(テイルボード作戦 Operation Tail board)を計画していたが、このように対機雷戦部隊が貧弱であるために先延ばしにされていた。このことから、10月2日、アメリカ極東海軍の参謀副長アーレイ・バーク少将は、海上保安庁の大久保武雄長官(一級運輸事務官)を極東海軍司令部に呼び、日本掃海隊の派遣を要請した。大久保長官は直ちに吉田茂首相に報告し、指示を仰いだ。このとき、既に米軍と契約した日本の船が人員や貨物の輸送を行ってはいたが、掃海作業をする契約はなく、また戦争下の掃海作業という戦闘行為を、軍隊の機能を営むことを禁止された海上保安庁が行うことへの違和感もあって、吉田首相としては気乗りしなかったが、占領下という情勢もあって、米軍の希望通りに掃海艇を派遣するよう伝えた。 これを受けて、同日19時51分に田村航路啓開本部長を総指揮官とする特別掃海隊の編成(海上保安庁タナ43)、続いて20時にはこれに加わる掃海艇(MS)および巡視船(PS)の下関集結(海上保安庁タナ31)を下令する電報が打電された。これは佐世保・横須賀の日施確認掃海に従事している艇を除く可動艇の全てであった。 10月4日には、アメリカ極東海軍司令官から山崎猛運輸大臣に対し、CNFE/S81として正式な命令が下された。これは、バーク少将との会合の際に、大久保長官が正式な文書での命令を求めたためであった。
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