物理量の値、大きさ、数値
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/12 03:47 UTC 版)
物理量の大きさ(質量の大きさ、距離の大きさ、力の大きさ等)のことを単に物理量(質量、距離、力、等)ということも多い。特に等式や不等式の中の物理量記号は必ずその大きさも意味している。物理量の値(質量の値、距離の値、力の値、等)という言葉が物理量の大きさと同じ意味で、または、数値表現したという意味を強めたニュアンスで使われており、国際単位系(SI)の用語では「量の値 (the value of a quantity)」が使われている。ただし「量の値」という言葉は「(量の値を表す)数値 (numerical value)」と混同しやすいことがあるので、以下の記載ではなるべく「量の大きさ」を使う。量の値とそれを表す数値とは異なる概念であり、両者の区別は重要である。前者は単位の選択により変化しないが、後者は単位に依存して変化する。 物理量の値を知るには測定方法を定めなくてはならない。また、測定方法を定めることにより物理量を定義することもできる。これを操作的な定義という。物理量の多くは測定器により測定されている。 物理量の大きさを数値として表すためには、ある大きさの量を単位として定める必要がある。物理量の中からいくつかの種類を基本量と定め、各基本量について単位をひとつずつ定めれば(基本単位)、物理法則により基本量と定量的関係にある量は基本単位の組み合わせにより数値表現ができる。基本単位の組み合わせによる単位を組立単位とよび、組立単位が表す量を組立量とよぶ。 国際単位系(SI)では、時間、長さ、質量、電流、熱力学温度、物質量、光度の7つを基本量と定めていて、自然界で知られている限りの量はこれら7つの基本量のいずれかの組立量である。日本国内での計量法やJISによる規格もSIに準拠している。
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