温泉成分に由来するもの
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/09 01:03 UTC 版)
日本では、明治時代以降、天然の温泉成分を乾燥し粉末化したものが商品化されるようになった。その代表例が湯の花である。湯の花を風呂に投入することで、遠方の人でも温泉の効能を味わうことができる。温泉地の土産としても一般的である。湯の花として流通している物には、湯畑などを用いて温泉水から採集されたものと、別府の明礬温泉にある湯の花小屋で青粘土から析出させた明礬成分のものとがある。単体の硫黄もしくは金属の硫化物を含む湯の花は風呂釜を傷めるため、利用の際には事前に確認をする必要がある。草津温泉、白老温泉などでは、温泉を加工して液体の入浴剤を製造する業者も存在している。特に草津温泉の入浴剤は、投入後風呂が白濁することから一部の温泉地で用いられ、温泉偽装問題発生のきっかけを作ったとされる。 また、放射能泉と同様の効能を目的としたもので、「ラジウム鉱石」(実際にはモナズ石などを含む鉱石類を砂状に加工し、網状の袋に入れたもの)を製品化したものが販売されている。これらは湯に投入する事により、放射能泉と同様の効果が得られるといわれる。湯の花と異なり、繰り返して使用が可能なのも特徴である。ただし、価格は数万円台と高価であり、銭湯やスーパー銭湯、健康ランド、旅館などの業務用が大半である。一部の製品は医薬品の認証を受けている物も存在する。 特定の温泉の成分を再現していることを謳い「温泉の素」の名で販売されている入浴剤がある。
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