温室みかん
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/16 10:17 UTC 版)
蒲郡温室みかんは品種を宮川早生に統一しており、高い糖度と程よい酸味を兼ね備えている。1973年(昭和48年)より9件の農家が温室での栽培を開始した。温室栽培は最初の農家の導入からわずか5年で地域全体に普及した。1990年(平成2年)からは地中冷却栽培法を導入し、4月上旬から10月上旬まで温室みかんを供給できる体制を整えている。 全国的に温室みかん栽培が拡大したため、産地間競争を勝ち抜くために品質向上や経営の工夫に取り組んでいる。1992年(平成4年)には鉄筋屋根型ビニールハウス(66棟8.8ha)の日本一の温室みかん団地が完成した。同団地内には光センサー(非破壊糖酸度分析装置)、カメラ、コンピューターなどのハイテク機を備えた総合集出荷場が稼働しており、高品質の温室みかんが出荷されている。市場評価は日本国内では最も高く、東京都中央卸売市場では全国平均を1kgあたり100円以上上回っている。 川久保篤志による1995年(平成7年)の調査によれば、温室みかん栽培農家は、温室栽培を導入しない農家に比べ40歳代以下の若い農家の比率が高く、若手農家は農業以外の職業を経験した後、親の高齢化に伴う引退により農家を継いだ人が多いという。また彼らは専業農家である場合が多く、他の柑橘類やキウイフルーツと組み合わせて温室みかん栽培を行っている。
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