沸騰と熱移動との相関
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/02 19:27 UTC 版)
適度な温度差において高い熱流束が得られるため、核沸騰は工学的に重要である。次の形の相関があることが解っている。 N u b = C f c ( R e b , P r L ) {\displaystyle Nu_{\mathrm {b} }=C_{fc}(Re_{\mathrm {b} },Pr_{\mathrm {L} })} ここでNu b はヌセルト数、Pr L は液体のプラントル数、Re b は泡のレイノルズ数であり、次のように定義される。 N u b = ( q / A ) D b ( T s − T s a t ) k L , {\displaystyle Nu_{\mathrm {b} }={\frac {(q/A)D_{\mathrm {b} }}{(T_{\mathrm {s} }-T_{\mathrm {sat} })k_{\mathrm {L} }}},} R e b = D b G b μ L {\displaystyle Re_{\mathrm {b} }={\frac {D_{\mathrm {b} }G_{\mathrm {b} }}{\mu _{\mathrm {L} }}}} ここでq /A は全熱流束、D b は表面を離れる泡の最大直径、T s - Tsat は伝熱面過熱度、k L は液体の熱伝導率、G b は蒸気が表面を離れる質量平均速度、μL は液体の粘度である。 また、Rohsenow によって現在核沸騰に対して最も広く用いられている式が考え出された。 q A = μ L h f g [ g ( ρ L − ρ v ) σ ] 1 2 [ C p L ( T s − T s a t ) C s f h f g P r L 1.7 ] 3 {\displaystyle {\frac {q}{A}}=\mu _{\mathrm {L} }h_{fg}\left[{\frac {g(\rho _{\mathrm {L} }-\rho _{\mathrm {v} })}{\sigma }}\right]^{\frac {1}{2}}\left[{\frac {C_{\mathrm {pL} }(T_{\mathrm {s} }-T_{\mathrm {sat} })}{C_{\mathrm {sf} }\,h_{\mathrm {fg} }\,Pr_{\mathrm {L} }^{1.7}}}\right]^{3}} ここでC pL は液体の熱容量、C sf は液体/伝熱面の組み合わせによって変化する係数である。例えば水/ニッケルではC sf = 0.006である。 様々な液体/表面でのC sf の値液体/表面C sf水/銅 0.013 水/ニッケル 0.006 水/白金 0.013 水/黄銅 0.006 水/ステンレス鋼(機械的研磨) 0.0132 水/ステンレス鋼(化学エッチング) 0.0133 水/ステンレス鋼(研削・研磨) 0.080 四塩化炭素/銅 0.013 ベンゼン/クロム 0.0101 n-ペンタン/クロム 0.015 エタノール/クロム 0.0027 2-プロパノール/銅 0.0025 1-ブタノール/銅 0.003
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