河川の氾濫と石橋流失
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 05:37 UTC 版)
「平成5年8月豪雨」の記事における「河川の氾濫と石橋流失」の解説
鹿児島市中心部を流れる甲突川、稲荷川、新川が増水し、江戸時代に甲突川に架けられた甲突川五石橋のうち新上橋と武之橋、鹿児島県内最古の石橋と言われた稲荷川の実方太鼓橋が流失し、川からあふれた水により甲突川流域の天文館、西鹿児島駅(現在の鹿児島中央駅)、稲荷川流域の上町地区、新川流域の郡元地区などにある約12,000戸が浸水の被害を受けた。武之橋崩落の瞬間は、たまたま現場に居合わせた人によって撮影された映像が残されている。河川の氾濫により鹿児島市電は軌道上に土砂が流入し、8月9日まで全面運休となった。 甲突川沿いを通る国道3号は鹿児島市草牟田付近で深さ約2mの水に浸かり、鹿児島市小山田町付近も渓岸浸食により、大きく陥没するなどして長期間にわたって通行止めとなった。 また、河川の氾濫により甲突川流域にある河頭浄水場は施設が全面的に冠水し、稲荷川流域にある滝之神浄水場は濁流の為取水設備が損傷したため、鹿児島市の給水能力の60%が失われ、初めは約76,000件、最終的には97,000件で断水した。8月14日に浄水場が全面復旧するまで、被害のなかった事業所が所有する地下水や湧水利用の配水と、万之瀬川用水による南部浄水場の浄水能力強化、民間応援隊による給水活動、及び全国からの飲料水の救援物資の配給が行われた。市水道局給水車最大55台、自衛隊給水車101台が出動し、給水活動を行っている。
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