河川の安定性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/17 20:05 UTC 版)
河川の中流域以上では、ヒゲナガカワトビケラやシマトビケラなど、河床の転石や岩の間に網を張って生活する造網性のトビケラの量が多い。これらは、岩の表面やすき間に巣を作り、そこに糸で網を張って流下してくる微粒子等を集めて食べる。もしも川底の石ころが激しく転がるようなことがあれば、それらの巣は壊れ、彼らの生存が脅かされる。つまり、彼らの数が多いのは川底が安定している証拠と考えることができる。 これを数値化したのが造網係数(造網型係数)で、ある地点で採集された底性動物の総重量のうち、上記に類する昆虫の総量の占める割合で表される。この値が大きい方が川底が安定している、言い換えれば川の水量の変動が小さいことを意味すると考えられる。
※この「河川の安定性」の解説は、「指標生物」の解説の一部です。
「河川の安定性」を含む「指標生物」の記事については、「指標生物」の概要を参照ください。
- 河川の安定性のページへのリンク