沖縄戦集団自決の記述
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 04:05 UTC 版)
詳細は「大江健三郎・岩波書店沖縄戦裁判」を参照 『太平洋戦争』岩波書店1968年初版 沖縄の慶良間列島渡嘉敷島守備隊の赤松隊長は、米軍の上陸にそなえるため、島民に食糧を部隊に供出して自殺せよと命じ、柔順な島民329名は恩納河原でカミソリ・斧・鎌などを使い集団自殺をとげた。米軍に占領された伊江島の住民が投降勧告にくるとこれを殺し、島民の防衛隊員で命令違反という理由で殺されたものも何人かいた。 座間味島の梅沢隊長は、老人こどもは村の忠魂碑の前で自決せよと命令し、生存した島民にも芋や野菜をつむことを禁じ、そむいたものは絶食か銃殺かということになり、このため30名が生命を失った。 改訂版では、渡嘉敷島の箇所のみ修正されたが、訴訟で原告から批判された。 『太平洋戦争』岩波書店1986年2版 沖縄の慶良問列島渡嘉敷島に陣地を置いた海上挺身隊の隊長赤松嘉次は、米軍に収容された女性や少年らの沖縄県民が投降勧告に来ると、これを処刑し、また島民の戦争協力者等を命令違反と称して殺した。島民329名が恩納河原でカミソリ・斧・鎌などを使い凄惨な集団自殺をとげたのも、軍隊が至近地に駐屯していたことと無関係とは考えられない。 この裁判は原告の全面敗訴で決着しており、現在も本書は、この記述のまま出版が続けられている。
※この「沖縄戦集団自決の記述」の解説は、「家永三郎」の解説の一部です。
「沖縄戦集団自決の記述」を含む「家永三郎」の記事については、「家永三郎」の概要を参照ください。
- 沖縄戦集団自決の記述のページへのリンク