池辺双槻宮
読み方:イケノベノナミツキノミヤ(ikenobenonamitsukinomiya)
池辺雙槻宮
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/30 01:41 UTC 版)
厩戸王子(うまやどのおうじ) 本作の主人公。女性と見まごうほど美しい。頭脳明晰、冷静沈着。一部の人は彼を弥勒菩薩の変わりと思わせるほどに幼少の頃から超常的な力を持っており、それを他人に悟らせないように日頃ふるまいもするが、いくら隠しても母と毛人の2人だけは彼の特異性を感知してしまう。 『日本書紀』や『上宮聖徳法王帝説』などの史料に描かれた「聖徳太子」像とは全く異なる人物造形を施されている。これについて作者は、文庫版2巻に収録された氷室冴子との対談で、「聖徳太子にまつわるエピソードに子供の頃から違和感を持っており、ある時、居酒屋で矢代まさこを相手にそういう話をしていたら、梅原猛の『隠された十字架』を紹介され、翌日それを買ってきて読んで、その時に全てのイメージが出て来た」と語っている。 穴穂部間人媛(あなほべのはしひとひめ) 厩戸の母。他人には感じられない厩戸の超常的な力を感じ得る人物である。ゆえに我が子への愛情よりも恐怖心が勝ってしまい、怖れ意識的に避けている。 橘豊日大兄(たちばなのとよひのおおえ) 厩戸の父。良き家庭人であり物静かな人物。異母妹である穴穂部間人媛を妃としている。訳語田大王亡き後、橘豊日大王として即位するも瘡に侵され、在位2年足らずで崩御する。 来目王子(くめのおうじ) 厩戸のすぐ下の同母弟。両親に愛されて育ち、心優しく素直な性格である。等しく愛する母と兄の間に物心ついた時より流れる確執を感じ、折につけ心を悩ませている。 殖栗王子(えぐりのおうじ)・茨田王子(まぎたのおうじ) 厩戸の同母弟。 田目王子(ためのおうじ) 穴穂部間人媛の再婚相手であり厩戸の義父。穴穂部間人媛より8歳年下で橘豊日大兄皇子と蘇我石寸名の間に生まれた子であり、厩戸にとって異母兄である。父によく似た風貌を持つ。 佐富女王(さとみのひめみこ) 穴穂部間人媛と田目王子の第一皇女、厩戸の異父妹。
※この「池辺雙槻宮」の解説は、「日出処の天子」の解説の一部です。
「池辺雙槻宮」を含む「日出処の天子」の記事については、「日出処の天子」の概要を参照ください。
- 池辺双槻宮のページへのリンク