水路の維持
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/26 18:32 UTC 版)
ニューヨーク港の管理責任は市から連邦政府まであらゆるレベルの政府に分け持たれている。港湾施設は2州の港湾公社によって管理されているが、水路の水深管理はアメリカ陸軍工兵司令部の管轄であり、1826年頃に連邦議会が包括的河川港湾法を成立させて以降関わっている。 ニューヨーク港の自然の水深は約17フィート (5 m)であるが、1880年に水深を管理するようになって、長い間に約24フィート (7 m)まで掘り下げられた。1891年までに主要船舶航路は水深最低30フィート (9 m)とされた。1914年、アンブローズ水路が港に入る主入り口となり、ここは水深40フィート (12 m)、幅2,000フィート (600 m)とされた。第二次世界大戦のとき、パナマックス級までの大型船に対応させるために、主要水路の水深は45フィート (13.5 m)とされた。現在工兵司令部は、スエズ運河を航行可能なポストパナマックス級コンテナ船に対応するため、水深を50フィート (15 m)にする契約をしている。このことはニューアーク港のコンテナ施設と大西洋を繋ぐ水路での環境に関する関心を高めてきた。PCB(ポリ塩化ビフェニル)などの汚染物が海底土壌の下に堆積されていた。多くの場所では砂の多い海底が浚渫されて岩層にまで達し、現在では爆破を必要としている。浚渫機械は岩を取り出してそれを廃棄処理している。2005年のある時点では、港内で70の浚渫設備が水路を深くするために動いており、世界でも最大の浚渫船隊となっている。この作業は時として騒音や振動を生み、スタテンアイランドの住人に感じられることがある。浚渫業者は爆破が行われるときには住人に警告している。
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