水流部分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 15:06 UTC 版)
水流部分は河内風穴の最下層にある地下川である。最上流部は第2水流奥のサイフォンで、第二水流、第一水流、第三水流の順に流れ、大広間を通って第0水流に至り、洞外のエチガ谷に湧出する。水流部で事故が起きた場合、狭洞部が多数存在し、救出救助は絶望的である。雨による増水で10 m以上水位が上昇し、直ちに水没する。また、通年水温は低く、低体温症の危険が伴う。 最上流部である第二水流(第2水流)は探検で2番目に発見されたためこの名がある。本洞の洞床に開口する直径50cm、N14°W68°Nの狭い竪穴を約5 m下りると、天井高の高い第二水流に沿った空間に出る。第二水流は10 m以上あるサイフォンから湧き出しており、非石灰岩の溶け残りの多い通路を蛇行しながら北に約200 m流れる。水深は概して1-3 m程度で、水面ギリギリまで天井の下がったサイフォンを抜けると第一水流となる。 第一水流(第1水流)は第二水流からの水がサイフォンを抜け、落盤に流れ込んでいる場所である。集水ホール北側の支洞を約50 m進むと分岐があり、それを北東方向に20 m程度進むと第一水流へ出る。支洞北端から石切場に抜ける通路及びメリー支洞が分岐する。第一水流の下流は岩の隙間に吸い込まれて終わる。 第三水流(第3水流)は第一水流の下流と考えられる水流が3つに分流して北西方向へ流れている水流である。第三水流も集水ホール北側の支洞を進んだ先にある。分岐を北西方向に進みボアパッセージを抜けて、ブロードウェイと呼ばれる崩落性の広い通路を通る。ブロードウェイはN80°W30°NとN25°E10°EとN46°E80°Wの交叉が崩落してできたものであり、その南端からさらに広い第三水流のホールに出る。第三水流は空間的にシアターホールおよび大広間の直下に該当し、観光客の声が聞こえる崩落がある。 第二水流。奥は第一水流までさらに空間が続いている。 第二水流。左の写真の撮影地点を覗き返した様子。 青の水路と呼ばれる第一水流の一部。VINZによるDVDでも紹介された。 第三水流。水没した空間から再び現れ出てくる。
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