民主党代議士会
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6月2日昼の不信任案採決前に行われた民主党代議士会で、菅は「私に不十分なところがあったことが、こういうときに不信任案が出されたことになったと思う。皆さんにご迷惑をおかけしたことをあらためておわびしたい」と陳謝し、「私は皆さんの前で3つの目標に取り組んで行動していく。1つは原発事故の収束や震災の復旧に向けて全身全霊をあげて最大限の努力する。2つめはこの民主党を決して壊さない、壊してはならない、そういう観点に立って行動する。そして3つめに今の我が党中心の政権を自民党に戻すことがないようにしっかり対応することを行動の基本において進めていく」と菅・鳩山確認文書の事項について優先順位を変えて言及し、「そうした中で大震災に最優先で取り組むことをやってきた大震災に取り組むことが一定のメドがついた段階で、若い世代のみなさんにいろいろな責任を引き継いでいただきたいと考えている」と表明し、不信任案を否決するよう呼びかけた。 ただ、この時の発言で菅は退陣を約束した菅・鳩山会談の存在を公にせずに「若い世代に責任を引き継ぐ」という言葉に留めて「首相辞任」に関する直接的言葉を避ける一方で、菅・鳩山会談には出てこなかった福島原発事故対応にも言及した。またその後に菅が重要法案と位置づけた再生可能エネルギー法案について、代議士会では一切言及しなかった。 その後、鳩山は「代議士会の直前に菅首相と官邸で30分ほど会談した。復興基本法を成立させる。2011年度第2次補正予算の編成のめどをつけていただく。その暁にご自身の身をお捨て願いたいと申し上げ、菅首相と鳩山との間で合意した」と、菅・鳩山会談では言及されなかった福島原発事故対応にはコメントをせず言外に否定した上で、代議士会直前に行われた菅・鳩山会談の合意内容を明かした。全民主党衆議院議員の面前だけでなく、生中継しているテレビカメラも入る衆人環視のなかで鳩山が公言した首相辞任条件に対し、菅は何も反論をしなかった。 また原口も、菅と福島原発事故の放射能問題で一定の合意ができたとして、菅の演説を理解する演説を行なった。 首相周辺がマスコミに「早期首相辞任」という情報を流していたことや、鳩山が菅との早期退陣約束を公にしたことで、テレビ局の速報や新聞の号外で「菅首相早期辞任」のニュースが駆け巡る。そして、有力議員が続々と菅の決断を評価したことで、内閣不信任決議案の否決に傾いていく。 賛成方針を固めていた小沢グループは対応を検討した。小沢は「辞任の言質」を取ったことを理由に、小沢自身は欠席を決め、グループとしては自主投票とすることとなった。
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