横須賀鎮守府庁舎の再建
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「旧横須賀鎮守府庁舎」の記事における「横須賀鎮守府庁舎の再建」の解説
大正14年(1925年)12月、海軍省が発令した指示に基づき、関東大震災で倒壊した横須賀鎮守府庁舎に代わる新庁舎の設計が開始された。設計を担当したのは、横須賀鎮守府建築部技師の島田秀夫と技手の樋口一夫、菊地秀夫の三名であった。新庁舎は倒壊した旧庁舎の跡地に大正15年(1926年)3月11日起工された。 新庁舎の建設を受注したのは横須賀に設立され、海軍関連の工事を多く請け負っていた馬淵組であった。新庁舎建設に際して馬淵組に与えられた工期は8ヶ月足らずと短いものであったが、当時「突貫の馬淵」と呼ばれていた馬淵組は、鉄骨の搬入や組み立てにクレーンを用いるなど工期の短縮に努力した結果、工期を守ることができた。同年10月15日には建物本体が竣工し、11月25日には落成式が行なわれた。 二代目の横須賀鎮守府庁舎は、鉄骨造の三階建てで総建坪675坪、総工費は237276円であった。建物の中央には車寄せが設けられているが、屋根は無装飾の陸屋根であり、全体として箱型をした建物となっており、歴史主義建築であった初代の庁舎とは対照的に、近代的なデザインの建築であった。横須賀の海軍関連の建築物では、大正2年(1913年)に竣工した旧横須賀海軍工廠造兵部庁舎製図工場など、大正初期から歴史主義建築ではなく近代的デザインの建築物が建てられるようになっており、当時の日本の建築界が歴史主義建築から近代的建築へと主流が移りつつある動きと相まって、二代目の横須賀鎮守府庁舎は近代的デザインの建築物として建設されることになったと考えられている。
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