構造・抵抗体による分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/10 23:26 UTC 版)
炭素皮膜抵抗(カーボン抵抗) 誤差5%程度。金属皮膜抵抗に比べ雑音や周波数の特性はよくないが、価格が極めて安いため、幅広く使われている。 金属皮膜抵抗 厚膜型 汎用に使える高精度(誤差1%程度)抵抗器。キンピと略される。一般的な炭素皮膜に比べ雑音などの特性は良いが、カーボン抵抗より価格は高い。 薄膜型 厚膜型より高精度(誤差0.05%のものもある)、低温度係数だが厚膜型より高価。 酸化金属皮膜抵抗 中電力(1 - 5W程度)向け。耐熱性良好。サンキンと呼ばれる。 メタルグレーズ抵抗 金属や酸化ルテニウム等の金属酸化物とガラスを混合し、アルミナ基板などに高温で焼結させた皮膜をメタルグレーズ皮膜(メタルグレーズ厚膜)と言い、これを抵抗体として用いた抵抗器。安定性、耐環境性に優れ、チップ抵抗器やプリント抵抗に多く使用されている。絶縁粒子を使用しているため、過電圧が印加されると一部絶縁粒子への負荷集中で局所的な絶縁破壊を起こし、抵抗値が中途半端に変化する場合がある。 炭素体抵抗 一般にソリッド抵抗と謂われ、特性は炭素皮膜に似ているが、雑音がやや大きい。寄生インダクタンスが低く、高周波向け。断線が起こりにくいという意味では信頼性はよいが、温度係数が非常に大きく、また経年変化によっても抵抗値が大きく変化(増加)するため、精密な抵抗値を求められる用途には使われない。 巻線抵抗 抵抗体に螺旋状の金属線を用いたもの。高精度を目的としたものと、電力容量を重視したものがある、温度係数が少ない。無誘導巻きとしインダクタンスの低減を図ったものもある。
※この「構造・抵抗体による分類」の解説は、「抵抗器」の解説の一部です。
「構造・抵抗体による分類」を含む「抵抗器」の記事については、「抵抗器」の概要を参照ください。
- 構造・抵抗体による分類のページへのリンク