東京臨海高速鉄道71-000形電車とは? わかりやすく解説

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東京臨海高速鉄道71-000形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/19 07:55 UTC 版)

JR東日本E233系電車 > 東京臨海高速鉄道71-000形電車
東京臨海高速鉄道71-000形電車
りんかい線で試運転を行う71-000形電車
(2025年5月22日 東雲駅
基本情報
運用者 東京臨海高速鉄道
製造所 総合車両製作所新津事業所
製造年 2024年 -
製造数 8編成80両(予定)
運用開始 2025年度下期(予定)
投入先 りんかい線
主要諸元
編成 10両編成(6M4T)
電気方式 直流 1,500 V (架空電車線方式
最高運転速度 120 km/h
起動加速度 2.5 km/h/s
減速度 5.0 km/h/s
編成定員 1,544名
車両定員
  • 140名(制御車)
  • 158名(中間車)
自重 編成表車両重量欄を参照
全長 20,000 mm
車体長 19,660 mm
全幅 2,998 mm
車体幅 2,950 mm
全高 4,016.5 mm
車体高 3,670 mm
車体 軽量ステンレス(sustina)
台車 軸梁式ボルスタレス台車
  • 動力台車:TS-1050
  • 付随台車:TS-1051, TS-1051A
主電動機 かご形三相誘導電動機
主電動機出力 140 kW
駆動方式 TD平行カルダン駆動方式
歯車比 97:16(6.06)
編成出力 140kW×4 = 560kW
制御方式 IGBT素子VVVFインバータ制御
制御装置 三菱電機 MAP-148-15V362形
制動装置 電気指令式直通予備発電回生純電気式〕・抑速耐雪ブレーキ付き)
保安装置
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東京臨海高速鉄道71-000形電車(とうきょうりんかいこうそくてつどう71-000がたでんしゃ)は、東京臨海高速鉄道2025年度下期から導入する予定[1]通勤形電車

概要

1996年3月りんかい線の開業以来約30年間にわたり走り続けてきた70-000形に代わる新型車両として2025年度下期に営業運転を開始し、2025年度に3編成、2026年度に3編成、2027年度に2編成の全8編成80両が導入される予定で、製造は総合車両製作所新津事業所が担当する[1][2][3]

車両概説

車体 

車体にはSustinaブランドを採用、凹凸の無い拡幅車体になっている[2][4]。幅は150 mm拡大して混雑時の圧迫感を緩和している。前面形状は70-000形の丸みのある形を継承しつつ、前面上部のひさし形状が横方向への広がりを強調するようになっている[1][2]。前面に衝撃吸収材を設置するとともに、車両構体の剛性を高めて衝撃時の安全性を高めている[2]

カラーリングは70-000形をもとに、「優しい微笑み」をイメージしている[1]。側面のカラーリングは、ホームドアの高さを考慮して車両腰部から上部にかけて配置しており、エメラルドブルーのグラデーションで東京湾ウォーターフロントの水辺の空間を表現している[1]

車内 

木目柄の妻部化粧板など70-000形の面影を残しつつ、を基調として灰色でまとめ、沿線の洗練された都市景観をイメージした[1][2]。一般座席は灰色とを基調としたブロック柄とし、都会的な雰囲気を表現していて、優先席はピンクを基調としたとし、落ち着いた印象を持たせた[1][2]。着席時の快適性向上のため、座席幅を1人あたり10 mm拡大するとともに、大型の袖仕切りを採用し、袖仕切りにガラスを用いることで開放感を高めた[2]

防犯カメラを全車両に搭載したほか、客室内に通話式非常通報装置を1車両あたり4台設置し、セキュリティ強化も図っている[2]バリアフリーのために床面高さを50 mm下げてホームとの段差を低減し、すべての車両にフリースペースを設置して車いすベビーカー利用者の利便性を向上させたほか、網棚つり革を低くされる他、開いているドアの位置を聴覚的に知らせる誘導鈴も設置される[1][2]

照明は、影ができにくく柔らかい光となるものを採用する[1]

ドア上部に2画面の液晶ディスプレイを設置する[1]

主要機器 

走行機器構成はE233系に準拠しており、この構成は相鉄12000系と同様である。列車情報管理装置のシステムや主要機器の二重化により、故障などの発生時に機能全体が停止することを回避する。

空調機器 

空調装置の能力を現行の70-000形に比べて約20%向上させ、カビ花粉ニオイなどに抑制効果がある機器も搭載する[1][2]

運用

甲種輸送
2024年11月20日に1本目の編成となるZ11編成が新津新潟貨物ターミナル高崎操車場大崎の経路で東京総合車両センター甲種輸送された[5]。最後尾の車両となった71-101編成の運転台にはりんかい線イメージキャラクターの「りんかる」のぬいぐるみが飾られており、その下に「はじめまして りんかい線 新型車両です」というメッセージカードが掲げられていた[5][6]
営業運転
2025年度下期から営業運転を開始する予定[1]

編成

編成は10両編成であり、車号は百の位が編成番号で、十の位と一の位が号車番号と合致する付番となっている。八潮車両基地での作業性や検修設備を考慮し、編成の構成は70-000形に準じている[7]

編成表
東京臨海高速鉄道71-000形編成表
← 大崎
新木場 →
     
   
   
 
形式 71-001
(Tc')
71-002
(M2')
71-003
(M2)
71-004
(T1)
71-005
(M3')
71-006
(M3)
71-007
(T2)
71-008
(M1')
71-009
(M1)
71-010
(Tc)
搭載機器 BT SIV・CP VVVF   SIV・CP VVVF   SIV・CP VVVF BT
定員 140(39) 158(51) 158(51) 158(51) 158(51) 158(51) 158(51) 158(51) 158(51) 140(39)
車両重量
(t)
31.3 33.1 32.9 29.4
(29.7)
30.2 32.2 29.1 33.1 32.3 31.1
  • <:シングルアームパンタグラフ
  • VVVF:VVVFインバータ装置
  • CP:空気圧縮機
  • SIV:補助電源装置(静止型インバータ)
  • BT:蓄電池
  • ()内の定員は座席定員
  • ()内の車両重量はレール塗油器装備車両の数値

脚注

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l りんかい線に新型車両 71-000 形を導入します” (pdf). 東京臨海高速鉄道株式会社 (2023年11月6日). 2024年11月21日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j りんかい線、新型車両71-000形を順次導入 - 製造は総合車両製作所 ”. マイナビニュース. MN 鉄道ニュース編集部 (2023年11月6日). 2024年11月21日閲覧。
  3. ^ りんかい線の新型車両71-000形、2025~2027年度の導入計画明らかに”. マイナビニュース (2025年3月24日). 2025年6月15日閲覧。
  4. ^ 「顔に見える」? 実車ついに姿を現す! 工場から輸送されるりんかい線の新車”. 乗りものニュース (2024年12月27日). 2025年4月19日閲覧。
  5. ^ a b 東京臨海高速鉄道 71-000形 甲種輸送”. 鉄道コム (2024年11月20日). 2024年11月21日閲覧。
  6. ^ 「りんかい線の新車」導入ペースは? 3年後には全て置き換えへ 車内も明らかに”. 乗りものニュース (2025年3月26日). 2025年4月19日閲覧。
  7. ^ りんかい線の新型車両「71-000形」報道公開 羽田空港アクセスの対応は?”. 鉄道プレスネット (2025年7月1日). 2025年7月4日閲覧。

関連項目 

外部リンク 




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