東京石
東京石(Tokyoite)


東京都西多摩郡奥多摩町古里 白丸鉱山
Ba2Mn3+[OH|(VO4)2] 画像の幅約1.5mm、5mm
茶黒色のブラウン鉱中に観察できる赤色の部分が東京石です。
この産地で発見された鉱物で、東京の白丸鉱山から産出したことから
東京石と名付けられました。
東京石
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/23 00:19 UTC 版)
Tokyoite | |
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分類 | バナジン酸塩鉱物 |
シュツルンツ分類 | 8.BG.05 |
化学式 | Ba2(Mn3+,Fe3+)(VO4)2(OH) |
結晶系 | 単斜晶系 |
単位格子 | a = 9.104Å、b = 6.132Å、c = 7.895Å、β = 112.2° |
モース硬度 | 4.5 - 5 |
光沢 | ガラス光沢 |
色 | 赤黒色 |
条痕 | 濃赤褐色 |
密度 | 4.62 g/cm3 |
文献 | [1][2] |
プロジェクト:鉱物/Portal:地球科学 |
東京石(とうきょうせき[3]、tokyoite)は、含水バナジン酸塩鉱物の一種。化学組成は Ba2Mn3+(VO4)2(OH)、結晶系は単斜晶系。brackebuschiteグループの鉱物。
産出地
原産地は東京都奥多摩町白丸鉱山である。後に鹿児島県の大和鉱山で発見された。イタリアとドイツにも産する[1]。
性質・特徴
東京石は、濃い赤黒色をしており、マンガン鉱石の茶色と混じって見えにくいことが多い。
白丸鉱山の東京石は小さく、なかなか見えない。大和鉱山で発見された東京石は大きく、肉眼でも容易に識別できる。
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サイド・ストーリー
東京石の名前の由来は、この鉱物が発見された東京都に因む。2003年に承認された。
白丸鉱山は、数年に一度の放水以外はダムに沈んでいる産地であり、前回の放水時には多摩石が発見されていた。マンガン鉱山である白丸鉱山では、バリウムを含む重土十字沸石なども発見されているが、バナジウムを含む鉱物は初の発見である。
脚注
参考文献
- Satoshi MATSUBARA; et al. (2004). “Tokyoite, Ba2Mn3+(VO4)2(OH), a new mineral from the Shiromaru mine, Okutama, Tokyo, Japan”. Journal of Mineralogical and Petrological Sciences (Japan Association of Mineralogical Sciences) 99 (6): 363-367. doi:10.2465/jmps.99.363. ISSN 1345-6296. NAID 10013710721. JOI:JST.JSTAGE/jmps/99.363.
- 松原聰「小さいけれど中身は濃い―東京石」 『新鉱物発見物語』岩波書店〈岩波科学ライブラリー〉、2006年、30-34頁。 ISBN 4-00-007455-5。
関連項目
外部リンク
- 大西政之 (2009年10月25日). “日本産新鉱物2”. 大西政之のページ. 2012年5月25日閲覧。
- Brackebuschite Group (英語), MinDat.org, 2012年5月25日閲覧。 (英語)
- 福岡正人. “Brackebuschite〔ブラッケブッシャイト〕グループ”. 地球資源論研究室. 広島大学大学院総合科学研究科. 2012年5月25日閲覧。
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