本シリーズにおける金田一像
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/01 23:56 UTC 版)
「石坂浩二の金田一耕助シリーズ」の記事における「本シリーズにおける金田一像」の解説
『犬神家の一族』が制作される以前にも何作か横溝正史の小説は映像化され、石坂浩二は金田一耕助の演技者としては劇場映画では7人目となるが、和服に袴、お釜帽にボサボサ頭という、原作の記述を忠実に再現した最初となった。ただし、原作と違い、長身の金田一像である。「着物に袴」、「経費にこだわる」といったスタイルは角川春樹がこだわって採り入れたもの。また、原作では愛煙家である金田一が煙草を吸わない設定となり、これは以後の映像化にもおおむね引き継がれている。 特徴であるボサボサ頭に関しては、最初2回ほどカツラを使用していたが、地毛で演じたときはまず銀髪に近いぐらい脱色して再び黒色に染め直し、パーマをかけてはパーマを抜く工程を繰り返し、あの金田一ヘアが出来上がった。ただし石坂によれば「髪の毛が細くなり切れるのが難点」だという。また、頭を掻いて出る雲脂には試行錯誤し、雲脂になりうるものを頭に塗り込んではこれを掻いて雲脂を出すテスト撮影を繰り返し、最終的にはパン粉に砥の粉を混ぜたものが使用された。これを撮影中は毎日頭に塗り込んでいたので、石坂は「頭を洗うことがほとんど出来なかった」と言っている。 興奮すると頭を掻き始めたり、どもったりするという癖も設定として取り入れられている。また、劇中で金田一が持ち歩いているトランクは石坂の私物(神戸の骨董品店で購入)である。トランクを持ち歩くという設定は原作には無いが、以後の映像化で踏襲されていることが多い。
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