木登り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/28 04:02 UTC 版)
「スカンソリオプテリクス」の記事における「木登り」の解説
スカンソリオプテリクスの記載において、CzerkasおよびYuanは樹上性であったという証拠を挙げている。現在の全ての鳥類の雛とことなり、スカンソリオプテリクスの前肢が後肢よりも長いことに注目している。そして、筆者らはこの一般的でない特徴は成長の最初期においても移動に関して重要な役割を持っていたことを示していると主張した。化石には足の構造がよく保存されており、筆者は第一趾が対向している、つまり現在の鳥の樹上性の鳥類の多くに見られるように後を向いた状態であったと解釈した。さらに筆者らは標本の短く、硬直した尾は木登りに適応したものだと指摘した。尾は現在のキツツキのものに良く似た支柱として使われた可能性もある。またイグアナ科のトカゲのような細長い第三指を持つ現在の木登りをする種の比較からもスカンソリオプテリクスが木登りをしたとする仮説が支持される。実際、スカンソリオプテリクスの手は雛が木登りをする現在の鳥類であるツメバケイのものよりはるかに木登りに適応している。 エピデンドロサウルスもまた細長い手と特異な足に基づいて樹上性であると解釈されている。記載者は長い手と曲がった鉤爪は木によじ登り枝の中を移動するの適応していると言及している。筆者らの意見では鳥類の翼の進化の初期段階において、前肢が木登りのためによく発達した状態になり、この発達がのちに飛行を可能とする翼の進化へとつながったとしている。飛ぶことの出来る鳥の手は比較的短いため、長く、ものをつかめる手は飛ぶことより木に登ることに適していると言及している。 Zhang et al.はまたエピデンドロサウルスの足は非鳥恐竜の中では特異であることに注目した。エピデンドロサウルスの標本には現在の木にとまる鳥類の持つ後を向いた趾のような第一趾は保存されていなかったものの、エピデンドロサウルスの足はカタイオルニス(英語版)やロンギプテリクス(英語版)のような原始的な木にとまる鳥類のものと非常に似た構造をしていた。四肢すべてにものをつかむ能力がある適応からエピデンドロサウルスが顕著に樹上性であった可能性が高い。
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