最古のヒト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/05 06:21 UTC 版)
化石人骨にもとづく最古の確かな人類祖先は、1990年頃まで、300万年前から400万年前の猿人として知られるアウストラロピテクス・アファレンシスであり、当時、DNAの比較からチンパンジーと人類の分岐が400万年前から500万年前ぐらいとされていた。 1992年、エチオピアのアファール盆地にある約440万年前の地層からラミダス猿人が発見されると、その原始的な諸要素から、形態的にはかなり共通祖先に近いだろうとの予測がたち、1995年、新しい属(アルディピテクス属)に分類された。また、チンパンジーとの分岐年代が500万年前であってもおかしくないとされた。 2000年以降になると、ラミダス以上に犬歯が類人猿的な人類の祖先が発見された。オロリン、カダバ(アルディピテクス属)、サヘラントロプス(トゥーマイ猿人)である。いずれも断片的な資料ながら、年代は少なくとも600万年前、場合によっては700万年前までさかのぼると考えられる。 2001年、アフリカ大陸中央部のチャドで発見されたサヘラントロプスは、頭骨のみの出土ながら、600万年前ないし700万年前のものとされ、現在のところ、最古の人類の化石と見なされている。周囲の状況から、水辺の森で生活していたと推定され、人類誕生の地を草原とする従来説は見直しをせまられている。
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