最古の人類か否か
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 17:23 UTC 版)
「サヘラントロプス」の記事における「最古の人類か否か」の解説
現在知られている限りで「最古の人類」、換言するなら「ヒト族がヒト亜族とチンパンジー亜族に分化した時点に最も近いヒト亜族」とする学説が有力である。 ただし、彼らより60万年ほど古い (7.24 - 7.175 Ma ) と推定され、ヒトとチンパンジーの最も近い共通祖先(英語版)である可能性を秘めたグレコピテクス(学名:Graecopithecus)をヒトの進化系統に含める説もあり、この主張が正しければサヘラントロプスはグレコピテクスの次ということになる(cf. en:List of human evolution fossils)。 加えて、話が一層複雑になるが、さらに時代の古い (9.60 – 8.70 Ma) オウラノピテクス(Ouranopithecus)(ドリオピテクス族(英語版)の1属)をグレコピテクスのシノニムと見なす説もある。真にグレコピテクスとオウラノピテクスが同じ種であった場合、人類史の始まりは約960万年前という大昔にまで遡ってしまうと思われがちであるが、グレコピテクスの“最古人類説”と“オウラノピテクス同類説”を同時に“自論として”唱える研究者は確認できないため、両論が同時に真実である可能性は低いと思われる。グレコピテクスが人類ではなくオウラノピテクスのことであった場合、彼らはヒト族どころかヒト科ですらない進化的傍系「ドリオピテクス族」の一員に過ぎない。
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