最初期の啓示について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 03:35 UTC 版)
ウスマーン版ムスハフは、20年以上にわたって下されたとされる神の啓示を、時代ごと・章ごとに区分けしておらず、節単位で混ざった状態にしてある。ムスハフは、編纂者による編集時の特殊な編集方針の結果、同一章の中にも、しばしば違った年代層に属する単語が幾重にも織り込まれ入り混じっている事実があるとする訳者もいる。そのため、啓示全体の中から、最初期の啓示がどこにあるかについて見る場合、それを研究した人にしか把握できないという状況にある。 ムハンマドは、610年に最初の啓示を受けたとされる。その後の4年間、彼は、身近な人々に教えを説いていた。そのため、その時の彼には、反対者や迫害者はいなかったとされる。そこから見えてくることは、最初期の啓示については、反対者や迫害者について言及している句が神の啓示に含まれていないという特徴があると言うことである。最初期の啓示は、研究者による一説では以下の部分にあるとされる。 96章1~8節、74章1~7節、106章すべて、90章1~11節、93章すべて、86章1~10節、80章1~32節(23節はのぞく)、87章1~9節、87章14節以下すべて、84章1~12節、88章17~20節、51章1~6節、52章(部分的)。
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