暗殺犯への航空機提供
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 09:26 UTC 版)
「エジプト軍によるラルナカ国際空港襲撃」の記事における「暗殺犯への航空機提供」の解説
暗殺犯は、PLOのアブ・マイゼルら会議出席者を人質にし、クウェートへの出国を求めた。犯人グループは17人の人質とともにラルナカ国際空港へ移動して、キプロス当局との交渉を続けた。キプロス政府はキプロス航空のDC-8旅客機(機体記号N99862)の提供に応じることにした。これによりキプロス内務相ら6人の人質が解放された。 PLO要人が人質となっていることを知ったPLOのアラファト議長は、キプロス政府に対して、PLOの武装要員による人質救出作戦を提案していた。前年のドイツ特殊部隊によるハイジャック犯制圧に影響された計画であった。キプロス政府も一旦は同意したために、AK-47小銃で武装した12人の決死隊が現地に到着したが、キプロス政府が方針転換をしたために攻撃実行はされなかった。そのままPLO兵士は空港警備に加わっており、エジプト軍との戦闘にも参加したとも言われるが、キプロス軍は発砲の事実を否定している。 暗殺犯2名と人質11人、乗員4人を乗せたDC-8旅客機は出発したが、行くあては無かった。リビアやギリシャ、南イエメンに着陸拒否され、燃料切れでジブチ国際空港へ着陸。アルジェリアとリビア(2度目)との受け入れ交渉も失敗し、ジブチからキプロスへ戻るしか無くなった。翌19日午後5時50分、DC-8は、キプロス軍の装甲車などが警備を固めるラルナカ国際空港に再着陸した。
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