明日への遺言とは? わかりやすく解説

明日への遺言

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/28 13:51 UTC 版)

明日への遺言
監督 小泉堯史
脚本 小泉堯史
ロジャー・パルバース
出演者 藤田まこと
富司純子
音楽 加古隆
主題歌 森山良子「ねがい」
配給 アスミック・エース
公開 2008年3月1日
上映時間 110分
製作国 日本
言語 日本語
興行収入 6.0億円[1]
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明日への遺言』(あしたへのゆいごん、英題:Best Wishes for Tomorrow)は、大岡昇平長編小説ながい旅』を原作に、2007年に製作された日本映画。DVDが角川エンタテインメントで販売されている(2008年8月)。

概要

第十三方面軍司令官東海軍管区司令官陸軍中将だった岡田資は、名古屋大空襲の際に撃墜され、脱出し捕らわれたB29の搭乗員を、ハーグ条約違反の戦争犯罪人として略式命令により斬首処刑する。

終戦後、この行為に対し「捕虜虐待」の罪(B級戦犯)として横浜軍事法廷で裁かれる。岡田は戦勝国による結論ありきの理不尽な裁判と戦うため、裁判闘争を『法戦』と称し、アメリカ軍による無差別爆撃の非人道的行為の違法性を主張し、アメリカ軍側の無差別爆撃の正当化を批判する一方で、捕虜処刑に関わった部下を庇い「私ひとりが一切の責任を負う」と述べて裁判に臨む[2]。岡田の高潔な人柄と態度は、敵側であったアメリカ軍裁判長検事の心も次第に揺り動かしていき、裁判の様相は次第に岡田に対し同情的な様相を展開していく。

大岡昇平の原作

映画化に併せ、単行版(新潮社、初版1982年)を元に角川文庫(解説中島岳志)で新装再刊した。
しかし初刊版は誤記が多く(一例に真言宗教誨師田嶋隆純の所属宗派を天台宗としている)等、多くの指摘があった為、新潮文庫(解説上坂冬子)で再刊された際に、作者自身が修正を行っている。後に各・文庫は電子書籍版が再刊。
没後刊行の『大岡昇平全集』では第10巻(筑摩書房)に収録。

スタッフ

キャスト

受賞

脚注

  1. ^ 「2008年 日本映画・外国映画 業界総決算 経営/製作/配給/興行のすべて」『キネマ旬報2009年平成21年)2月下旬号、キネマ旬報社、2009年、172頁。 
  2. ^ 史実については、岡田資#人物ながい旅#そして真相、を参照。
  3. ^ “「おおさかシネマフェス」開催-表彰式に藤田まことさん、木村多江さんら”. 京橋経済新聞. (2009年3月24日). https://kyobashi.keizai.biz/headline/466/ 2019年10月14日閲覧。 
  4. ^ “小池栄子、次はアノ人に接吻を志願!第18回日本映画批評家大賞授賞式”. 映画.com. (2009年4月24日). https://eiga.com/news/20090424/5/ 2019年10月14日閲覧。 

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