旧工芸館
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 05:32 UTC 版)
旧工芸館(正式名称:東京国立近代美術館工芸館)は、1910年(明治43年)に皇居北側に建設された大日本帝国陸軍の近衛師団司令部庁舎を改修し、1977年(昭和52年)11月15日に東京都千代田区の北の丸公園に開館した。なお、建物は1972年(昭和47年)に重要文化財に指定されている(玄関広間部分を除く内装は指定対象外)。 旧工芸館の改修保存工事では、外観は屋根が桟瓦葺きからスレート葺きに変更されたのみだが、内部躯体は煉瓦壁の内側をコンクリート補強し、耐震・防音・断熱工事が施されており、中央階段付近以外は原型をとどめていない。 旧工芸館は、明治以降の日本と外国の工芸及びデザイン作品を収集し、特に多様な展開を見せた戦後の作品の収集に重点がおかれた。なかでも、人間国宝の工芸家の作品については、極めて充実した内容となっており、陶磁器、ガラス、漆工、木工、竹工、染織、人形、金工、工業デザイン、グラフィックデザインなどの各分野にわたって、総数約3,700点(2017年〈平成29年〉3月現在)を収蔵していた。 2020年(令和2年)2月28日、金沢への移転に伴い閉館。 現在は東京国立近代美術館分室として運用されている。
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