旧市川呉服店
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/04 16:31 UTC 版)
刈谷市銀座5丁目89にある創業時の建物は、旧市川呉服店または市川家住宅と呼ばれる。 通りに北面して母屋があり、その奥には蔵を中心とする台所・浴室棟が、さらに奥には3階建ての座敷と蔵がある。外観は伝統的な町屋であるが、内部は天窓を設けるなど部分的に洋風に改装していることが特徴である。軒先瓦や用水甕には市川家の家紋(市カ輪)が刻まれているが、母屋の鬼瓦には家紋ではなく八つ鷹の羽車紋(井上鷹)が刻まれており、市川家が1871年(明治4年)商売を始める際にこの建物を居抜きで購入したとする説もある。 母屋 母屋は木造2階建てであり、間口9間半、奥行7間である。母屋の東側の5間分は土間であり、土間の奥側が板間となっている。母屋の西側には、6畳の玄関、8畳間、8畳の座敷、8畳の洋室、6畳の仏間、6畳間がある。土間のうち3間は1階・2階の洋風の吹き抜けである。2階の吹き抜けは半間の廊下で囲み、上部をガラスの天窓としているのが特徴である。 台所・浴室棟 敷地の中央部にある蔵は3間であり、その南には4畳半の茶室、台所、風呂、物入れがある。 座敷棟 廊下を挟んで12畳間と床の間付き10畳間があり、この2室は三方を廊下で囲まれている。その東に3間半の蔵がある。
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