日米コミッションの仕組みの違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 14:37 UTC 版)
「日本ボクシングコミッション事件」の記事における「日米コミッションの仕組みの違い」の解説
安河内は2012年6月12日に実施された聞き取り調査で、当時本部事務局次長となっていたB11から新団体の設立を企画したのではないかと問われると、日本のジム制度と米国のマネージャー制度は根本的に違うので、マネージャー制度をそのまま日本へ持ってきて成功するわけがない、米国のコミッションなんて理念の話であって、日本で私が画策してできるような類のものじゃない、JBCの中で、米国のコミッションの良いところを持ってきてやらないと、と理由を説明しながら否定している。 安河内が理想とするJBCの将来的な発展形態については次のように説示されている。 原告[安河内]は、本部事務局長に就任する以前から、個人的に、米国各州のアスレチックコミッションの成り立ちや制度設計等を勉強しており、米国では州法により公的な組織として位置づけられたアスレチックコミッションが競技を統括・管理し、競技ルールや医療管理体制の整備によりスポーツとしての安全性、公平性を担保する仕組みが確立されていたのに対し、日本では中立かつ公正に試合管理を行うべき立場の被告[JBC]とプロボクシングの興行主を兼ねるボクシングジム、オーナーの親睦団体であるボクシング協会とが中心となってプロボクシングを運営しているため、ボクシング協会の声が強くなる傾向があり、ときに「興行の論理」が優先される場面があると原告としては考えていた。そこで、原告は、被告の将来的な発展形態として米国各州のアスレチックコミッションのような統括機関のあり方が望ましいとの考えを持つようになり、この理想論について折りに触れて被告の職員やボクシング関係者にも話をしていたが、実際にこれを実現するためには、法律を制定して法律によってスポーツを規制するという新たな制度を立ち上げる必要があるため、簡単に実現することはできないと考えていた。 — 東京地判平26・11・21LLI/DB 06930790 第31(11)エ
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