日本列島のドブネズミ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/01 05:15 UTC 版)
ドブネズミの日本列島への渡来時期については、大化の改新のころ、室町時代など諸説があるが、弥生時代の遺跡から、クマネズミ属の骨片や歯が発見されており、更新世にはすでに分布していたとする説もある[誰によって?]。 現在は、北海道島から南西諸島まで、全国的に分布する。 ドブネズミはクマネズミと違って低温には強く、北海道島や富士山などの深雪地帯では、人家から離れた雪の下に棲むこともある。 かつての日本家屋では、天井に営巣するクマネズミと、台所や下水道に穴居するドブネズミが、生活の場を棲み分けていた。ハツカネズミは、もともと他の2種と比べると少ない。その後、太平洋戦争後の都市化とともに、地下街や下水道など湿った場所を好むドブネズミが勢力を伸ばしたが、1970年ごろからの高層ビル建築ラッシュとともに、乾燥した高いところを好み登攀力に優れ、配管等を伝ってフロア間を自由に行き来することができるクマネズミが目立ち始めた。現在、家の屋根裏に生息するのはクマネズミであるが、近年は再開発の影響で地中に生息しているドブネズミがすみかを追われて都心に出てきており、渋谷や新宿などの繁華街では、ドブネズミも頻繁に見られるようになった。1977年には、ドブネズミが生後33日の人間の赤ちゃんをかみ殺す事故が起こっている ドブネズミは異常発生することもあり、各地の漁村や小島のほか、北海道で発生例が知られている。[要出典] 捕食者は、ネコ・イタチ・フクロウ・ノスリ・アオダイショウなど。伊豆諸島では、ツツガムシの主要寄主である。また、北海道の渡島大島などで、オオミズナギドリの卵やヒナを捕食し、大きな被害を与えていることが知られている。
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