日本以外における類似の制度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/16 07:47 UTC 版)
イギリスには日本の内奏に相当するものとして「週次謁見(Weekly Audience)」と呼ばれる制度が存在する。これは週一回程度、首相がバッキンガム宮殿を訪れ、君主と一対一で会談し国政の報告を行うもので、通常は閣議の後に行われる。君主は首相と国政について議論し、質問を行う場合もある。なお、君主は助言や警告を行う権限を有するが、政治的に中立の立場であることが求められ、首相に命令することはできない。また、首相は王意を考慮するいかなる義務も有しないとされる。通常は首相のみが行うが、国家予算の決定前には財務大臣も君主に謁見する。 なお、イギリスでは2020年に流行が始まった新型コロナウイルス感染症への対策のため、週次謁見が電話による会談に切り替えられたことが伝えられた。 スウェーデンでは憲法(統治法第5章第3条)により、君主は国政に関する情報を首相から受け取る権利を有するとされており、スウェーデン国王は年に3、4回程度行われる「情報閣議(informationskonselj)」と呼ばれる会合で首相および閣僚らから国政の報告を受ける。情報閣議は形式的には君主が招集を行うものとされているが、実際には国王と首相が事前相談の上で日程が組まれる。 国制度の呼称実施頻度君主に報告する人物・形式制度の法的根拠日本内奏 不定期 首相または閣僚が一対一で会談 なし(慣例的制度) イギリス週次謁見 週1回程度 首相または財務大臣が一対一で会談 なし(慣例的制度) スウェーデン情報閣議 不定期(年3、4回程度) 首相・閣僚全員を同時に招集 憲法で規定
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