日本における遺伝子多型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/20 17:10 UTC 版)
「ALDH2」の記事における「日本における遺伝子多型」の解説
日本においては、縄文人はほとんどALDH2*1型アリルのみを持っており、朝鮮半島より渡来した弥生人によりALDH2*2型アリルが導入されたと考えられている。各県別のアリル頻度を調査した2011年の報告によれば最もALDH2*1型アリルの頻度が高い県は秋田県、最も低い県は三重県であった。 ALDH2遺伝子座においてどの多型を保有しているはアルコールパッチテストにより判定することができる。70%エタノールを染み込ませたガーゼを皮膚に貼り、7分後に剥がしたときに直ちに赤くなる場合はALDH2*2/*2、10分後に赤くなる場合はALDH2*1/*2、変化が見られない場合はALDH2*1/*1である。しかし、アルコールデヒドロゲナーゼをコードするADH1遺伝子の多型によってテスト結果とALDH2遺伝子多型が相関しない場合があることも報告されている。 日本人のALDH2遺伝子多型の割合(%)遺伝子型割合ALDH2*1/*153% ALDH2*1/*243% ALDH2*2/*24% ALDH2*1保有率が高い都道府県順位都道府県ALDH2*1の遺伝子頻度ALDH2*1/*1 (%)ALDH2*1/*2 (%)ALDH2*2/*2 (%)1秋田県0.876 76 23 1 2岩手県0.845 73 23 4 3鹿児島県0.845 76 20 4 4福岡県0.843 70 29 1 5栃木県0.820 70 24 6 6埼玉県0.813 68 27 5 7北海道0.805 66 29 5 7沖縄県0.805 66 29 5 9熊本県0.802 66 28 6 10高知県0.800 63 34 3 ALDH2*1保有率が低い都道府県順位都道府県ALDH2*1の遺伝子頻度ALDH2*1/*1 (%)ALDH2*1/*2 (%)ALDH2*2/*2 (%)1三重県0.630 36 54 10 2愛知県0.643 41 47 12 3石川県0.673 45 44 11 4岐阜県0.690 48 42 10 5和歌山県0.705 52 37 11 6大分県0.715 51 41 8 7広島県0.727 49 48 3 8大阪府0.728 54 37 9 9奈良県0.730 57 32 11 10岡山県0.737 52 44 4
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