日本における目標管理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 09:23 UTC 版)
「目標による管理」の記事における「日本における目標管理」の解説
日本では昭和40年代に目標管理の第一次ブームがあったが、さして定着することなくブームは去った。その要因として、次の点が挙げられる。 業績を上げることに目標が置かれるあまり、具体的な数値目標として、「売上」の極大化と誤解された。(売上至上主義) 自主性を過大評価し、実施途中における組織の関与や行動プロセスが制度的に組み込まれなかった。 「目標」に対する「成果」を重視するあまり、成果に対する報酬という金銭的インセンティブだけではなく、人は「情」によって動くものという「人間尊重」の考え方が欠落していた。それは本来、MBOが狙ったものと裏腹のものであった。 「目標管理」は成果目標による進行管理であるが、自主性が無視されたノルマ主義と混同されることも多い。ただ、「目標管理」と言うかどうかは別にして、その考え方は日本の企業において自己申告制度など広く定着している。この点は、幸田一男による『実践 目標による管理』(1993年発刊)に詳しい。幸田によると、度重なる紹介にかかわらず、日本では不況のたびごとにMBOが引き合いに出され、結果重視の管理、成果主義、ノルマ主義が重視されるようになったと指摘されている。
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