日本での摂取状況
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 17:43 UTC 版)
海藻類はヨウ素を海水から濃縮しており、海洋の中にある日本では食生活の中で海藻などから自然にヨウ素の摂取が行われている。また、日本ではヨウ素を含有することをうたった鶏卵が売られている。 厚生労働省が発表した『日本人の食事摂取基準』(2020年版)によると、ヨウ素の推奨量は成人で130 µg/日、ヨウ素の耐容上限量は日本では3.0 mg/日、米国では約1.1 mg/日としている。日本において妊婦は更に110 µgの付加量、授乳婦は140 µgの付加量が推奨されている。コンブは大量にヨウ素を含み、素干しコンブわずか1gでヨウ素の耐容上限量約2.2 mg/日に達する。北海道での海岸性甲状腺腫はヨウ素の過剰摂取が原因であると考えられている。半面、ヨウ素の抗腫瘍作用を利用するため少なくとも3 mg/日を摂取すべきとの説も存在する。 日本ではダイエット目的で昆布を過剰摂取してヨウ素過剰に陥ってしまうケースも多い。 ヨウ素制限食を必要とする際には、逆にコンブ、ワカメなど海藻の摂取を控えなくてはならない。 食品1グラムあたりのヨウ素含有量食品含有量 (µg/g)昆布(素干し) 2100-2400 昆布(刻み昆布) 2300 ひじき 470 昆布(佃煮) 110 カットわかめ 85 昆布だし(液体) 19-82 焼きのり 21 わかめ(生) 16 ヨード卵 10-20 しめさば 4.3 めかぶ(生) 3.9 ビーフカレー(レトルト) 3.7 鱈(まだら) 3.5 ポテトチップス 2.6 たらこ(生) 1.3 塩さば 1.1 ヨウ素推奨摂取量(米国FNB)(日本の推奨量は 日本人の食事摂取基準(2020年版) を参照)年齢/性別など推奨量 RDA (µg/日)上限 UL (µg/日)幼児(0-1歳)110-130 未定義 子供(1-8歳)90 200-300 子供(9-13歳)120 600 成人(14歳以上)150 900-1100 成人女子(妊娠期)220 900-1100 成人女子(授乳期)290 900-1100
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