日本、ヨーロッパ他
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/20 02:23 UTC 版)
日本のほら話には、大量に取った鴨に引かれて空を飛ばされてしまう「鴨取権兵衛」、傘をさしたまま風に乗って雲の上まで行く「寅やんの天のぼり」といった誇張譚のほか、ただの木筒を望遠鏡のように見せかけて天狗をかつぐ「隠れ蓑笠」、ほらの種本を持っているというほらで相手をかつぐ「ほらのたね本」のようなほら吹き話がある。またほら吹き自慢の男が別の国のほら吹きに会い、どちらがより大きなことを言えるか勝負する話は「テンポくらべ」とも言われており、各地方にさまざまなヴァリエーションが存在する。 愛媛県や高知県では、この種のほら吹き話は「トッポ話」と呼ばれ、岩松トッポ話(愛媛県北宇和郡津島町)、黒小父トッポ話(同南宇和郡御荘町)、山出のトッポキツ(同城辺町)、粂之条トッポ話(高知県土佐郡土佐山村)などのように人名・地名を冠したものが各地で親しまれており、これらは「一発の弾丸で多数の獲物をしとめた」というような型どおりのほら話も多く含んでいる。そのほか鎌倉時代より続く吉備津神社のほらふき神事や、青森県大鰐町の万国ホラ吹き大会など、現在も話自慢、ほら自慢の人々が集まるほら話のイベントが開催されている。 ヨーロッパで特に知られているのは「ほら吹き男爵」ことミュンヒハウゼン男爵が活躍する通称『ほら吹き男爵の冒険』である。実在する人物であるミュンヒハウゼンのエピソードに、民衆の間で語り継がれていたさまざまなほら話が集合して作られていったもので、1785年にルドルフ・エーリヒ・ラスペが英語で出版、その後ゴットフリート・アウグスト・ビュルガー(英語版)がさらに洗練された形にリライトして1786年にドイツ語版を出版した。児童向けに書きなおされたものも各国で読み継がれており、映画も繰り返し製作されている。
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