新生タンパク質のフォールディングとは? わかりやすく解説

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新生タンパク質のフォールディング

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/05 13:58 UTC 版)

シャペロン」の記事における「新生タンパク質のフォールディング」の解説

リボソーム合成され新生ポリペプチド鎖は、多く場合シャペロン介添をうけてフォールディングする。 シャペロンが必要とされる理由は、作られたばかりポリペプチド鎖では疎水性アミノ酸残基露出しており、水分子から逃れるために最初に遭遇した他の疎水性残基結合しようとするためである(天然体では疎水性残基内部にあり、周囲水分子から隔離されている)。生体細胞内は非常にタンパク質濃度が高いため最も近く疎水性領域手当たり次第結合してしまうと間違ったフォールディングを導く。これを防ぐのが(新生ポリペプチド鎖対する)シャペロン働きである。 なお、フォールディング失敗したタンパク質凝集する傾向があり、細胞にとって非常に有害である(例としては牛海綿状脳症原因であるプリオンタンパク質や、アルツハイマー病原因となるβアミロイドタンパク質など)。 シャペロンは、正し結合相手現れるまで新生ポリペプチド疎水性部分水分子から隠す働きを持つ。通常のシャペロンは、内部疎水性領域となっているポケット持ち、ここに基質隔離する基質疎水性領域ポケット内の疎水性領域相互作用し、不適切結合抑制される大腸菌場合トリガー因子呼ばれる特殊なシャペロンを持つ。古細菌真核生物には同様のシャペロン存在しないトリガー因子通常のシャペロン異なる点は、リボソーム大サブユニット結合することである。こうして、新たに合成されリボソームから出てくるタンパク質直ちポケット内へと誘導される2004年にNenad Ban大腸菌トリガー因子古細菌リボソームサブユニットとの複合体結晶化成功した複合体中のトリガー因子はその独特の形状から「うずくまった竜(臥竜)」と呼ばれる臥竜にはそれぞれ頭、背中、腕、尾と喩えられる領域がある。大腸菌には予備シャペロンとしてDnaK存在しトリガー因子生存必須ではない。

※この「新生タンパク質のフォールディング」の解説は、「シャペロン」の解説の一部です。
「新生タンパク質のフォールディング」を含む「シャペロン」の記事については、「シャペロン」の概要を参照ください。

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