新たな活躍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 15:16 UTC 版)
「Toshiba (サルミエント線・ミトレ線用電車)」の記事における「新たな活躍」の解説
前述の通り、運用を離脱した本形式各種の多くはブエノスアイレス州内各地の留置線に移動されたが、第三軌条方式かつ高床ホーム専用である特性から、転用先は限られており、そのためほとんどは引退後数年が経過してもなお留置線上で過ごしているものの、いくつかの車両は新たな用途での活躍を始めた。 サルミエント線の"Toshiba"1両(車番M.U.2628、1962年東急車輌製造)は電装解除と連結機をネジ式に交換したうえで救援車(車番をS.D.2628へ変更)に改造され活躍しているほか、同じくサルミエント線の"PUMA V.4"の中間車1両(M.U.2210、1961年東急車輌製造)が女性の権利を専門に扱う移動相談所となり、2019年以降運用を開始している。 2020年には、首都ブエノスアイレスとアルゼンチン各地を結ぶ中・長距離列車の増便・復活に合わせた新しい車両として、余剰となっていたサルミエント線の"PUMA V.2 Tren Doble Piso"、"PUMA V.4"の二階建て中間車両と、前述の二階建て客車3両を改造した新たな二階建て客車を登場させることが決定し、その改造を行う作業の入札が行われている。この転用工事の際には、元"PUMA"の車両に対しては連結器の交換と乗降ドアの移設およびステップの設置が、元二階建て客車の車両に対しては中間車両および両端の車両の中間車両側の連結器の交換と両端の車両の機関車連結側の貫通化が行われるほか、改造元の車両を問わず、車内は集団見合い式のリクライニングシートとなり、トイレも設置されることとなっている。 さらに、サルミエント線の"PUMA V.4"の中間車1両(二代目M.U.2007、新製時はミトレ線用のM.U.1018、1962年近畿車輛製造)が二両目の移動相談室へ改造され、2021年3月より運用を開始した。この車両は2019年に導入されたものと異なり、女性の権利の問題にとどまらず、障害を持つ人々への意識の変化を促すなどの役割を果たすことを目的としている点が特徴である。 2021年5月には、前述の"PUMA"2種類および2階建て客車の再改造に伴う車体強度検査のため、"PUMA V.4"2両(二階建て付随車M.U.2918 - 2012年EMFER製とM.U.2201 - 元番不明、新製時はミトレ線用の車両)と二階建て客車1両(151、2009年EMFER製)がタンダノール造船所(スペイン語版)へ配給された。ここでの強度試験の結果が良好な場合、2014年の引退から長い間休車状態で留置されているすべての二階建て車両が中・長距離列車用の客車へ再改造、転用される予定である。 移動相談室へ改造された"PUMA V.4"の中間車
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