文明の発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/27 12:29 UTC 版)
文明が発生するには、まず前提として農耕による食糧生産の開始と、それによる余剰農産物の生産がなければならない。最初期の農耕はオリエントの肥沃な三日月地帯において11,000年前、パプアニューギニアで9,000年前の証拠が発見されている。これらは、2万年前に最も寒くなった最終氷期の終わり、1万年前に相当する時期に当たる。この時期は紀元前5300年頃にはメソポタミアにおいて灌漑施設が建設されるようになり、ウバイド文明と呼ばれるメソポタミア最古の文明が成立した。その後、紀元前4000年ごろからはウルやウルクといった都市がメソポタミア南部に相次いで建設されるウルク期と呼ばれる時期に入り、紀元前3200年ごろには楔形文字が発明された。 なぜ人類社会が高度に組織化され文明が発生するようになったのかは明確にはわかっておらず、いくつかの説がある。この中で、乾燥化や地球寒冷化などによって人々がより条件の良い土地に移住して集中するようになり、その人口を支えるために大規模な農耕がおこなわれ、文明が成立したとする説がある。 地球寒冷化によってそれまでの分散していた生活環境が苛酷になった為、河川周辺への人口集中が促されるなど、文明の発生に大きな役割を果たすという説。 サハラ砂漠は2万年を頂点に12,000年前まで乾燥し、その後、7000年前まで森林が増え、5000年前まで森に覆われていた。その後、乾燥により砂漠化が今も進行している。砂漠化により、砂漠にとどまるものと、ナイル河畔に移動したものにわかれた。移動と共に生活様式を変えたものが、ナイル河畔で文明を創ったと言う説がある。
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