文学上の表現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/03 09:57 UTC 版)
古代ギリシアやエジプトでは、自然色よりも表現力豊かな髪色が記述されることがあった。自然には珍しい青や金の髪は神聖さの象徴と考えられていた。ホメーロスの作品には、怒ったり感情が昂ると暗青色 (kyaneos) の髪や眉毛になる人物がいくらか登場する。例えば、オデュッセウスが彼の妻に求婚する者に対峙するためにアテネを出立した際、髭が暗青色になった。他のギリシア神話の神々も青髪に描かれるものもある。これはエジプト神話の神々がラピスラズリの髪を持つと言われていたことからの影響だと考えられている。同様に、旧約聖書のイヴ、レア、ラケルもよく空色 (sky-blue) の髪を持っていたと記述されることがある。 ターコイズ色の髪の妖精はピノッキオの冒険の主要キャラクターである。この妖精は、"青髪の子ども (Child with the Blue Hair)" の章に詳しく記載されている。この髪の色には様々な文学上の解釈がなされており、おそれ多さや無限、イタリアの空、または青いマントの聖母マリアと関連付けられている。 ヨーロッパでは、中世以降、青色は貴族と関連付けられることがある。例えば、青い血 (Blue blood) とは貴族の生まれを指す。また、シャルル・ペローの著作青ひげにもそれが現れている。これは別世界に住む者という発想から来ているという説もある。 ロシアに伝承する水の精霊ルサールカは緑の髪を持つ少女の姿をしていると言い伝えられている。
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