文学の中の宮城野とは? わかりやすく解説

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文学の中の宮城野

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 16:54 UTC 版)

宮城野」の記事における「文学の中の宮城野」の解説

宮城野歌枕として歌に詠まれた。宮城野詠んだ歌の例として、以下のものがある。 宮城野思ひ出でつつ植えしけるもとあら小萩花咲きにけり(能因能因集』) の露ためず吹く秋風牡鹿鳴くなり宮城野の原(西行山家集』) うつりあへぬ花の千種にみだれつつ風の上なる宮城野の露(藤原定家定家卿百番自歌合』) 宮城野の萩の名に立本荒の里はいつより荒れ始めけむ(宗久『都のつと』) さまざまに心ぞとまる宮城野の花のいろいろ虫のこえごえ(源俊頼堀川百首』) また、宮城野『源氏物語』中でも詠まれている。これにより、宮城野声価はより高まっただろうともいわれる宮城野の露吹きむすぶ風の音小萩がもとを思ひこそやれ(桐壺の帖) 宮城野小萩がもとと知らませばつゆもこころをわかずぞあらまし東屋の帖) ただし、地名として歌枕観念上ののであることが多く宮城野実際景色詠んだ歌はほとんどない、露、鹿が宮城野縁語となり、これと共に詠まれた。このような宮城野心象都人憧憬掻き立てたのである。ただし、宗久の『都のつと』は紀行であり、実際宮城野偲んだものとされる近世においては、『おくのほそ道』の旅路松尾芭蕉宮城野訪れたが、ここでの句を残してはいない。1771年明和8年)に宮城野訪れた儒学者細井平洲が「粟の畑にくさぐさのもまじりおりて、いずこに咲いたるらん」と、寛政1789年から1801年)の頃に俳人遠藤曰人が「宮城野大根うえてへらしけり」と、当時宮城野様子記している。 近代文学においては島崎藤村の詩に宮城野見られる詩集若菜集』の「草枕」において「道なき今の身なればか われは道なき野を慕ひ 思ひ乱れてみちのく宮城野にまで迷ひきぬ 心の宿の宮城野乱れて熱き吾身には 日影薄く草枯れ荒れたる野こそうれしけれ」と詠まれている。

※この「文学の中の宮城野」の解説は、「宮城野」の解説の一部です。
「文学の中の宮城野」を含む「宮城野」の記事については、「宮城野」の概要を参照ください。

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