ほうしゃ‐こう〔ハウシヤクワウ〕【放射光】
読み方:ほうしゃこう
放射光
シンクロトロン放射光
英訳・(英)同義/類義語:synchrotron orbital radiation
シンクロトロン内で加速された電子の速度を低下させたときにそのエネルギー差に応じて発生する光。強力なX線源として、結晶解析などに利用される。
実験方法装置単位など: | サイクルシークエンス法 シャドウイング ショ糖密度勾配遠心法 シンクロトロン放射光 シンチレーション分光光度計 シンチレーション計数管 ジデオキシヌクレオチド法 |
放射光
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/05 08:27 UTC 版)


放射光(ほうしゃこう、英語: Synchrotron Radiation)は、シンクロトロン放射による電磁波である。「光」とあるが、実際は、人工のものでは赤外線からX線、天然のものでは電波からγ線の範囲のものがあり、特に可視光に限定して呼ぶことは少ない。また、電磁波が放射される現象は他にも多くあるが、シンクロトロン放射による電磁波に限り放射光と呼ぶ。
シンクロトロン放射は、高エネルギーの電子等の荷電粒子が磁場中でローレンツ力により曲がるとき、電磁波を放射する現象である[1]。「シンクロトロン(同期式円形加速器)」と名が付いているが成因を問わずこう呼ぶ。放射光と呼ぶのは人工のものであることが多い。
特徴
放射光の特徴としてはまず、著しい指向性にある。荷電粒子の速度が光速に近くなると、相対論的効果によって軌道の接線方向に光が集中し、指向性の高い強力な光となる[1]。普通の光源が全方位に対して光を放出するのとは対照的である。また、極めて光度が強い白色光である事が挙げられる。他にもパルス光である、光源からフォトン以外を放出しない、等の特徴がある。この放射は理論からの予想と実験が良く一致するので、放射の標準とされる事もある。
このような特性を赤外線から硬X線にいたる光源として利用しているのが、放射光施設 (英語: synchrotron radiation facility) と呼ばれる施設である。日本では、和歌山毒入りカレー事件で亜ヒ酸の分析に用いられ世間で知られることになった。
挿入光源
サイクロトロンでは、円周内で粒子を周回させるために、曲がる部分でベンディングマグネットと呼ばれる磁石を使用している。このベンディングマグネット間の直線部に挿入される周期的な磁場を印加し放射光を得る装置を「挿入光源 (Insertion device)」と呼ぶ。この挿入光源に印加する磁場のパラメーターKの値が1以下ならアンジュレータ(undulator)と呼ばれ、1より大ならウィグラー(Wiggler)と呼ばれる[1]。Kは次式で求められる。
放射光
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/22 02:13 UTC 版)
詳細は「放射光」を参照 放射光はX線から赤外線までの多様な波長に対応できるが、短波長の放射光を得るためには設備が大型化するため実現には困難が伴う。
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