改造券 (日本銀行兌換銀券)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/14 17:03 UTC 版)
改造券(かいぞうけん)は、日本銀行券(紙幣、お札)の種類の一つ。日本銀行兌換銀券として発行されたもので、券種は、改造百円券・改造十円券・改造五円券・改造一円券の4種である。旧券の後継として、1888年(明治21年)12月3日発行開始。改造一円券を除き後継として日本銀行兌換券(金兌換)の甲号券が、改造一円券については後継として日本銀行券(不換紙幣)のい号券が発行された。改造券は全券種発行が停止されているが、改造一円券のみが現在も法的には有効である。
改造券の一覧
| 券種 | 表面 | 裏面 | 発行開始日 | 支払停止日・失効日 | 備考 | 
|---|---|---|---|---|---|
| 改造百円券 | 藤原鎌足  |  
     彩紋  |  
     1891年(明治24年)11月15日[1] | 兌換銀行券整理法により1939年(昭和14年)3月31日限りで失効[2] | 通称は「めがね100円」。 1897年(明治30年)10月より金兌換券扱い。 現存数は数枚程度と推定されている。  | 
    
| 改造十円券 | 和気清麻呂、猪  |  
     彩紋  |  
     1890年(明治23年)9月12日[1] | 兌換銀行券整理法により1939年(昭和14年)3月31日限りで失効[2] | 通称は「表猪10円」。 発行当初は通し番号5桁、後に通し番号6桁。 1897年(明治30年)10月より金兌換券扱い。  | 
    
| 改造五円券 | 菅原道真、分銅  |  
     彩紋  |  
     1888年(明治21年)12月3日[3] | 兌換銀行券整理法により1939年(昭和14年)3月31日限りで失効[2] | 通称は「分銅5円」。 発行当初は通し番号5桁、後に通し番号6桁。 1897年(明治30年)10月より金兌換券扱い。  | 
    
| 改造一円券 | 武内宿禰、一円銀貨  |  
     一円銀貨  |  
     1889年(明治22年)5月1日[3] | 1958年(昭和33年)10月1日支払停止[4] | 発行当初は記番号漢数字、通称「漢数字1円」。 1897年(明治30年)10月より事実上の不換紙幣。 1916年(大正5年)8月15日より記番号アラビア数字のものが発行開始、通称「アラビア数字1円」。 現在でも法的には有効。  | 
    
脚注
注釈
出典
- ^ a b 日本銀行金融研究所『日本貨幣年表』日本銀行金融研究所、1994年、P.54頁。ISBN 9784930909381。
 - ^ a b c 1927年(昭和2年)4月1日法律第46號「兌換銀行券整理法」
 - ^ a b 日本銀行金融研究所『日本貨幣年表』日本銀行金融研究所、1994年、P.53頁。 ISBN 9784930909381。
 - ^ “現在発行されていないが有効な銀行券 一円券”. 日本銀行. 2025年2月15日閲覧。
 
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