改造町人シュビビンマン2 -新たなる敵-
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/28 10:26 UTC 版)
| ジャンル | 横スクロールアクションゲーム |
|---|---|
| 対応機種 | PCエンジン (PCE) Wii PlayStation 3 (PS3) PlayStation Portable (PSP) PlayStation Vita (PS Vita) Wii U Windows (Win) Nintendo Switch PlayStation 4 PlayStation 5 Xbox One Xbox Series X/S |
| 開発元 | NCS ウインズ |
| 発売元 | コナミ(Wii, PS3, PSP, PS Vita, Wii U) Shinyuden(Switch( ラタライカゲームス(Switch( |
| プロデューサー | 土田俊郎 |
| ディレクター | 梅木克彦 |
| デザイナー | 斉藤智晴 |
| シナリオ | うらべ・すう |
| プログラマー | 後藤誠 |
| 音楽 | 葉山宏治 |
| 美術 | うらべ・すう 斉藤智晴 |
| 人数 | 1 - 2人(同時プレイ) |
| メディア | 4メガビットHuCARD[1] |
| 発売日 | PCE Wii PS3, PSP PS Vita Wii U Win Switch, PS4, 5, Xbox One, Series X/S 2023年9月22日 |
| 対象年齢 | CERO:A(全年齢対象) IARC:7+ ESRB:E10+(10歳以上) PEGI:7 USK:12(12歳未満提供禁止) ACB:M |
| コンテンツアイコン | ESRB:Mild Fantasy Violence PEGI:Violence |
| その他 | 型式: |
『改造町人シュビビンマン2 -新たなる敵-』(かいぞうちょうじんシュビビンマン2 あらたなるてき、英題:Shockman(1992年版)、Cyber Citizen Shockman 2: A New Menace(2023年版))は、日本コンピュータシステムおよびウインズが開発しメサイヤより1991年4月26日に発売されたPCエンジン用横スクロールアクションゲーム。
概要
前作『改造町人シュビビンマン』から2年後が舞台で、地球の侵略を目論む「ライオ帝国」にさらわれた豪徳寺博士を救出するべく、サイボーグ「シュビビンマン」である主人公の太助とキャピ子が新たな戦いに臨む。ストーリーは前作のコミカルな要素が排除されてシリアスな展開になり、新たなキャラクターとして、ライバルの「ジーダ」と「ミュー」が登場する[2]。
雑誌マル勝PCエンジンにて、同作のイラストを担当した漫画家の麻宮騎亜、しろー大野両氏も審査員として参加し、敵キャラクタ―デザインと2人のシュビビンマンシェイドの名称募集が行われた[3]。2000の応募作品から大賞1体、順賞1体、佳作4体の計6体のデザインが採用されゲームに敵キャラクタ―として登場し、シュビビンマンシェイドの名前としてジータとミューが採用された[4]他、同時に行っていた(どんなゲームを望むか等)のアンケートの結果もゲームに反映されている[5]。
ゲームシステム
前作の攻撃手段は剣による近接攻撃と溜め撃ち攻撃の「シュビビーム」だったが、本作では協力シュビビームは健在だが見た目もシステムもロックマンに寄せ[6]て前方や上方向に放つショットとチャージショットのシュビビーム(Shockman、Cyber Citizen Shockman 2ではShockBeam)を用いる[2]。太助とキャピ子とでそれぞれ異なる必殺技が追加されているが特定のアイテムの入手が必要となる。
ステージは全部で8つあり、前作のようにステージを任意に選択する形式ではなく一本道となった。ジャンプおよびショットで敵を倒す「アクションステージ」と強制スクロールの「シューティングステージ」が交互に繰り返される構成で進行していく[2]。
ストーリー
亜空魔団との戦いから2年、豪徳寺博士から元の身体に戻す準備が整ったとの連絡を受け、太助とキャピ子は研究所へと向かう途中、謎のメカの襲撃を受ける。「シュビビンマン」に変身した2人は撃退に成功するが、その直後、ニュース速報で「ライオ帝国」を名乗る組織が地球侵略のために襲来したことを知る。
研究所へ駆けつけたシュビビンマンであったが博士の姿は無く、通信で博士がライオ帝国に囚われたらしいこと、そしてライオ帝国がイータ島に本拠地を置いたことを知る。太助とキャピ子の2人は博士が開発した潜水艇「シュビマリン」でイータ島へ向かい下水道から島へと潜入する。その頃、ライオ帝国に脅された博士は、シュビビンマンを倒すための新型シュビビンマン「シュビビンマンシェイド」を完成させていた。
島に潜入した2人は帝国の罠にかかり絶体絶命のピンチに陥ってしまうが、謎の男ジータに救出される。ジータは自身がシュビビンマンを倒す使命を持つシュビビンマンシェイドの1人であるとを告げ2人の前から姿を消す。
ライオ帝国の真の本拠地が天空城である事を突き止めた2人は、改造により追加されていた飛行形態「シュビジェット」へと変形し天空城へ向かう。天空城ではシュビビンマンを待ち受けていたジータとの戦いとなるが決着がつかず休戦となり再びジータは姿をくらませてしまう。
その後、シュビビンマンの2人はもう1人のシュビビンマンシェイドのミューと遭遇する。シュビビンンマンに対し帝王への反逆の態度を表明したミューはその場で帝王に粛清されてしまう。瀕死のミューは、かつての優しいジータに戻って欲しいと、ジータとの思い出の品「桜貝」をシュビビンマンに託す。
博士を救出したシュビビンマンは、即死衛星より即死ビームを地上に向けて放つ「即死作戦」を帝国が進めていることを知らされると、ミューを博士に託し自身は作戦を阻止するため「シュビジェット」に再び変形し即死衛星へと向かう。その途中、復活した亜空魔団のマザーコンピュータ「ネオ・マザーコンピューター」との邂逅もあったが、撃破し即死衛星へと到達する。
衛星ではジータが”ミューの仇”としてシュビビンマンを待ち受けていた。ミューより託された「桜貝」を見せて誤解を解き、和解するが、ジータを監視していた帝王ライオによりジータも粛清を受けてしまう。
シュビビンマンは2人のシュビビンマンシェイドの想いと哀しみを胸に帝王ライオとの戦いに挑み打ち破るり地球に再び平和を取り戻す。 博士の手により2人のシュビビンマンシェイドは一命を取り留めたものの、太助とキャピ子が元の身体に戻ることはできなかった。
登場人物
- 太助
- 声 - 柏倉つとむ
- 魚屋を営む青年でシュビビンマンの1人、本作では高校は卒業済。サイボーグとしての力が強力すぎるため、力を加減しないと魚を捌くときにまな板、机まで切ってしまう。
- サイボーグとされているが、シュビビンマンの「元の体」は博士と共にライオ帝国に連れ去られたとのストーリー記述も存在する。
- ShockmanではArnold名義。
- キャピ子
- 声 - ふじえりこ
- バレーボール部に所属する高校生でシュビビンマンの1人。彼女も力を加減しないとスパイクが体育館の床を突き抜けてしまう。
- ShockmanではSonya名義。
- 豪徳寺博士
- 太助とキャピ子をシュビビンマンに改造した天才博士。その力を見込まれライオ帝国に囚われシュビビンマンシェイドを制作させられてしまった。
- シュビビンマンの「元の体」は博士と共にライオ帝国に連れ去られたとのストーリー記述も存在する。
- ジータ(Jeeta)
- シュビビンマンを倒すために作られたシュビビンマンシェイドの男性。元々は優しい性格をしていたとミューは語っている。作中複数回シュビビンマンに戦いを挑んでくる。
- Cyber Citizen Shockman 2ではTheta名義。
- ミュー(Mue/Mu)
- シュビビンマンを倒すために作られたシュビビンマンシェイドの女性。イベントのみの登場であり、敵としては登場しない。ジータともども作中では帝王ライオに粛清され作中「殺害」されたと語られているがエンディングにて無事が確認されている。
- ライオ(Ryo/Rhyo)
- 本作の最終ボス。地球侵略を行うライオ帝国の帝王。
移植版
バーチャルコンソール対応ソフトとして、2007年にWii、2014年にWii Uにて配信された。また、2011年にはPCエンジンアーカイブス対応ソフトとして、2017年にはプロジェクトEGG対応ソフトとして配信、2023年にはNintendo Switch、PlayStation 4、PlayStation 5、Xbox One、Xbox Series X/S向けに移植された[7]。
| No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 備考 | 出典 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 改造町人シュビビンマン2 -新たなる敵- | Wii | ウインズ | ハドソン | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
[8] | ||
| 2 | 改造町人シュビビンマン2 -新たなる敵- | PlayStation 3 PlayStation Portable |
ウインズ | KDE | ダウンロード (PCエンジンアーカイブス) |
[9][10] | ||
| 3 | 改造町人シュビビンマン2 -新たなる敵- | PlayStation Vita | ウインズ | KDE | ダウンロード (PCエンジンアーカイブス) |
|||
| 4 | 改造町人シュビビンマン2 -新たなる敵- | Wii U | ウインズ | KDE | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
[11] | ||
| 5 | 改造町人シュビビンマン2 -新たなる敵- | Windows | ウインズ | エクストリーム | ダウンロード (プロジェクトEGG) |
[12] | ||
| 5 | 改造町人シュビビンマン2 -新たなる敵- | Nintendo Switch | Ratalaika Games Shinyuden |
Shinyuden | ダウンロード | [7] | ||
| 6 | Cyber Citizen Shockman 2 : A New Menace coming |
PlayStation 4 PlayStation 5 Xbox One Xbox Series X|S |
Ratalaika Games Shinyuden |
Ratalaika Games | ダウンロード | [7] |
- Ratalaika Games版
『改造町人シュビビンマン2』名義のSwitch版含め、正式な英語ローカライズ版として新規作成された『Cyber Citizen Shockman2』とオリジナルの『改造町人シュビビンマン2』『Shockman』の3作品を収録。どこでもセーブ、巻き戻し機能等豊富な機能と画像ギャラリーが収録されている[13]。
スタッフ
- エネミー・デザイン:M.TAKAHASHI、K.FUKUYAMA、D.MIURA、A.OKAMOTO、T.JOUTO、T.NAKATANI
- プロデューサー:土田俊郎
- アシスタント・プロデューサー:米坂典彦
- ディレクター:梅木克彦
- ゲーム・デザイナー:斉藤智晴
- シナリオ・ライター:うらべ・すう
- チーフ・プログラマー:Y.ORIHARA
- プログラマー:後藤誠、WAO・WAO
- グラフィック・デザイナー:うらべ・すう、斉藤智晴
- 音楽:葉山宏治
- スペシャル・サンクス:角川メディアオフィス、M.ARIMURA、樋口幸弘、山本克利、
- サンクス:中井覚、林田淳、E.KOYAMA、K.KOBAYASHI、川上直哉、S.MATSUZAKA
- エグゼクティブ・プロデューサー:白倉安昌
評価
| 評価 | ||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
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- ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計21点(満40点)[16]、『月刊PCエンジン』では80・85・80・75・80の平均80点(満100点)、『マル勝PCエンジン』では5・7・7・8の合計27点(満40点)、『PC Engine FAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通り、22.63点(満30点)となっている[1]。また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で113位(485本中、1993年時点)となっている[1]。
| 項目 | キャラクタ | 音楽 | 操作性 | 熱中度 | お買得度 | オリジナリティ | 総合 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 得点 | 4.34 | 3.80 | 3.70 | 3.76 | 3.42 | 3.61 | 22.63 |
- ゲーム本『懐かしゲーム機大百科 PCエンジン完全ガイド 1987-1999』において、前作から攻撃方法やステージ構成が変更となった事や、高難易度化やシリアス路線への変更によって前作のファンから批判される事が多い一方で、シリーズ最高傑作と称賛するプレイヤーも多く存在する事から賛否両論となった作品である事が示されている[2]。
脚注
- ^ a b c d PC Engine FAN 1993, p. 9.
- ^ a b c d PCエンジン完全ガイド 2018, p. 102.
- ^ 「『改造超人シュビビンマン2アイデア大募集』」『マル勝PCエンジン』第2巻第6号、角川書店、1990年6月1日、100-101頁。
- ^ 説明書より
- ^ 「『改造超人シュビビンマン2アイデア大募集』中間発表」『マル勝PCエンジン』第2巻第6号、角川書店、1990年8月1日、136頁。
- ^ 『CONTINUE SPECIAL PCエンジン』太田出版、2020年4月1日、109頁。ISBN 978-4-7783-1696-9。
- ^ a b c “P『改造町人シュビビンマン2-新たなる敵-』配信開始のお知らせ”. エクストリーム (2023年5月12日). 2024年5月11日閲覧。
- ^ “バーチャルコンソール配信ソフト6タイトル追加!(4/17)”. iNSIDE. イード (2007年4月17日). 2021年4月30日閲覧。
- ^ 中野信二 (2011年2月9日). “SCEJ、PS3/PSP用「ゲームアーカイブス」。PCA「オルディネス」を2月16日より配信”. GAME Watch. インプレス. 2021年4月30日閲覧。
- ^ cross (2011年2月9日). “2011年2月9日付けのPlayStation Store最新情報をお届け。シリーズ最新作「テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー3」などが登場”. 4Gamer.net. Aetas. 2021年4月30日閲覧。
- ^ 津久井箇人 a.k.a. そそそ (2014年8月20日). “Wii Uバーチャルコンソール8月27日配信タイトル ― 『学校であった怖い話』『ファイナルファイト2』『悪魔城ドラキュラ Circle of the Moon』など5本”. iNSIDE. イード. 2021年4月30日閲覧。
- ^ 今藤祐馬 (2017年7月18日). “プロジェクトEGG、「改造町人シュビビンマン2」を配信開始”. GAME Watch. インプレス. 2021年4月30日閲覧。
- ^ “改造町人シュビビンマン2 -新たなる敵- | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)”. 2024年10月26日閲覧。
- ^ “Shockman for TurboGrafx-16 (1991)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2021年4月30日閲覧。
- ^ “Shockman for Wii (2007)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2021年4月30日閲覧。
- ^ a b “改造町人シュビビンマン2 -新たなる敵- まとめ [PCエンジン]”. ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2021年4月30日閲覧。
- ^ Life, Nintendo (2007年4月29日). “Review: Shockman (Virtual Console / TurboGrafx-16)” (英語). Nintendo Life. 2018年8月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月25日閲覧。
参考文献
- 「10月号特別付録 PCエンジンオールカタログ'93」『PC Engine FAN』第6巻第10号、徳間書店、1993年10月1日、9頁。
- 「PCエンジンソフト完全カタログ 1991年」『懐かしゲーム機大百科 PCエンジン完全ガイド 1987-1999』スタンダーズ、2018年6月15日、102頁。 ISBN 9784866362670。
外部リンク
- 改造町人シュビビンマン2 -新たなる敵-のページへのリンク