持続電波CWへの振幅変調
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 00:27 UTC 版)
「無線電話」の記事における「持続電波CWへの振幅変調」の解説
一方、持続電波を得る技術が進歩するに従い、これを振幅変調(AM)する事で音声を送信する試みが各地で開始された。早くも1902年に、アメリカのレジナルド・フェッセンデンは、瞬滅式送信機の空中線回路にカーボンマイクロフォンを直列に挿入して振幅変調を行い、距離約5マイルの電話送信に成功した。続いて1906年のクリスマス・イヴに高周波発電機と水冷式カーボンマイクを使用して行った実験では、航行中の船舶に対して音楽及び音声の送信に成功した。 他方日本では海軍が早くから艦船及び陸上通信所間の交信用に研究を始め、1908年の大演習観艦式において、軍艦浅間、三笠、香取と神戸税関の間での実験が行われた。次いで1910年1月より海軍水雷学校からアーク式送信機により送信し、軍艦敷島および阿蘇で受信する実験を行い、「アークノ音低シ」「言語約八十パーセント諒解」「喇叭頗ル明瞭」等という結果が得られた。一方、1912年に逓信省電気試験所の鳥潟右一、横山栄太郎、北村政次郎が「TYK式無線電話機」の発明とこれを用いた三重県の鳥羽 - 答志島 - 神島間で船舶との通話を行い、一般にはこれが最初と言われている。その後比較的早くに真空管が開発され、各国における無線電話の実用化は急速に進んだ。
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