手洗い・ガウンテクニック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/17 09:03 UTC 版)
外来菌による感染を防ぐため、手術は無菌の領域(清潔野)を形成して行われる。手術操作に関わるスタッフも清潔野に触れる部分(上肢・前胸部・腹部)は無菌でなければならない。そのため、術者である医師、助手を務める医師、内回り(器械出し)の看護師等全員が、手ないし腕の洗浄を行い、滅菌ガウンを着用し、滅菌手袋を装着する。 手術用手洗いはまず、指先から肘に至るまでを滅菌水と消毒液を用いて念入りに洗浄する。手術用手洗いの目的は、手指に付着している病原菌の除去である。手術用手洗いの仕方は各施設ごとに若干個性があり、古典的には滅菌ブラシを用いた擦り洗いであるが、皮膚保護などを理由に簡便な揉み手洗いを行っている施設もある。 手術用手洗いの後、滅菌されたガウンを着る。手術用手洗いを行った手が再び汚染されないように、介助者の手を借りて着用する。その後に滅菌手袋を装着する。手袋には一般手袋とヨード配合の抗菌手袋が存在する。また、手袋に生じた穿孔による手術部位感染を低減するため、手袋の二重化(二重手袋)を行う事例もある。 麻酔管理の医師や、外回りの看護師、ME(臨床工学技士)等、清潔野に直接関わらない者は手洗いは行わない。
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