手書き書体と連綿体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 02:51 UTC 版)
手書き書体は筆記具による手書きを模したものである。フォーマルなものとカジュアル(インフォーマル)なもの、単調(モノトーン)なものとブラシ調のもの、放ち書き (Unjoined) なものと続け字(連綿体、Joined)のものが存在する。 手書き書体には西洋の葦ペン・羽ペン・万年筆によるカリグラフィーを模したイタリック体、ブラックレター体、カッパープレート体(英語版)、(いわゆるスクリプト体)の筆記体フォント、東洋の毛筆による書道を模した楷書体、行書体、草書体の毛筆フォント、楷書よりも形や線の太さが整った教科書体フォント、ボールペンやサインペンで書いたようなペン字体フォントなどが存在する。 金属活字の時代からスクリプト体の活字や連綿体の連綿活字は存在していたが、組み合わせによって活字が変わるため使用が複雑であった。OpenTypeフォントではフィーチャータグにより文脈依存字形(caltタグ)、標準合字(ligaタグ)、任意合字(dligタグ)などに対応しているため、スクリプト体や連綿体の使用が容易となっている。 Unicodeの数学用英数字記号にはイタリック体とスクリプト体とフラクトゥール体のラテン文字およびイタリック体のギリシャ文字が割り当てられており、これらは一つのフォントに含めることが可能となっている。 Unicodeの漢字や変体仮名には漢字の崩し字と同形の文字が一部含まれている(𬼂(也の草体)など)。 筑紫Q明朝や「みちくさ」など明朝体と筆書体の中間のようなフォントも登場している。 OpenTypeのOpenType Font Variations仕様を使って、フォーマルからカジュアルまで連続的に変形できるようにしたフォントも存在する(Recursiveなど)。
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