感謝の典礼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/26 09:27 UTC 版)
ことばの典礼が終わると、パン(「ホスチア」と呼ばれる、小麦粉を薄く焼いた食べ物。これが聖体になる)とぶどう酒、そして水が祭壇へ準備される(これを奉納という)。ここから始まる「感謝の典礼」はキリストの最後の晩餐に由来するものとされ、ミサの中心的部分である。次に司祭によって「奉納祈願」と「叙唱」という祈りが唱えられ、会衆と共に『黙示録』に由来する賛美の祈り「感謝の賛歌」(サンクトゥス)が唱えられる。 次に司祭によって「奉献文」が唱えられ、この中で聖変化が行われる。ここでは司祭がパン(ホスチア)とぶどう酒を取って、キリストが最後の晩餐で唱えた言葉を繰り返す。これによってパンとぶどう酒がキリストの体(聖体)と血(御血(おんち))に変わる、というのが伝統的なカトリック教会の教義である。神学用語では「実体変化(全実体変化)」(羅: transsubstantiatio)といわれ、これについては歴史上多くの議論が行われてきた。(プロテスタント諸派では、宗教改革以降、パンとぶどう酒が本当にキリストの体に変わる訳ではなく、単なるシンボルに過ぎないと考えたが、カトリック教会はトリエント公会議での議論によって改めてこれを否定、現代に至っている。) 詳細は「聖変化」を参照
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