感覚麻痺が起きるメカニズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/15 09:10 UTC 版)
感覚の伝導路は表在感覚(原始触覚、温度覚、痛覚)と深部感覚(位置覚、振動覚、識別覚)で異なる。どちらも末梢神経のレベルでは運動神経と併走する。神経根のレベルでは感覚は後根神経節が存在すること、運動神経が前根を通るのに対して感覚神経は後根を通るという点で異なる。表在覚は脊髄後角で二次ニューロンとなり、中心管周辺を通過し反対側側索へいく。側索に沿って外側脊髄視床路を形成し上行し、視床で三次ニューロンとなり放線冠を通過し頭頂葉の中心後回(1次感覚野)で4次ニューロンとなる。深部感覚は同側の後索を上行する。延髄の後索核で二次ニューロンとなり反対側へ軸索を伸ばし、内側毛帯を形成し、視床で三次ニューロンとなり放線冠を通過し頭頂葉の中心後回(1次感覚野)で4次ニューロンとなる。このように脊髄での走行が全く異なるため、脊髄障害では解離性感覚障害となることがある。触覚は深部感覚と表在覚両方の経路があると考えられており、表在覚の方を原始触覚として区別することがある。上記の感覚伝導路のうちどこかが障害されれば感覚麻痺は起こりえる。
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